むかし性病、いま二次元 「別冊宝島268 怖い話の本」

 「怖い話の本」表紙

 豊橋ミケ(以下猫) ……これまたずいぶん古い本だにゃ。
 九条小夜子(以下九) 奥付には1996年7月14日発行と書いてあるから21年前だね。
  今月は古い本月間にゃの?
  そういうわけじゃ……偶然そうなっちゃったのよ。
  「怖い話の本」というと怪談か何かかにゃ?
  それとね。でもそれだけじゃないんだよ。
 90年代の別冊宝島はディープで充実した内容のルポが多かったのよ。
  ルポで怪談? 実話系怪談の本かにゃ。
  火付け役の「新耳袋」が出たのはこの頃だけど、これは違うのよ。確かにテーマは怪談だけど、その中身ではなく背景に光を当てた面白い本なの。
  ……わかりにくいにゃあ。
  じゃあもう少し踏み込んで紹介しようか。


 トップバッターは大泉実成の「サリン事件の殺害現場に、亡者の叫びはきこえたか!」。陰惨な事件、事故の現場で幽霊を見たって話はよく聞くじゃない?
  「新耳袋」にもいくつか載っていたにゃ。
  大泉実成はそうした幽霊話を求め、この本が出た頃はまだ起きて間もない二つのサリン事件の現場を取材したんだけど、意外や意外、幽霊話は無かった。
  そういえば霞が関駅に地下鉄サリン事件の被害者の幽霊が出るにゃんて聞いた事にゃいにゃ。
  実は長野県の松本サリン事件の現場である明治生命寮に出るって話が地元の中学生から出ていたんだけどね。でもそれ、ごく一部の間にしか広まっていないようで、大人達からは全く出てこない。それどころか逆に幽霊を否定する話を聞かされる始末。
 幽霊話が定着するためにはまずそれがにならなければならない。
  突然何をいい出すにゃ。でも確かにそうだにゃ。
  しかし、松本サリン事件の場合、幽霊よりも先に重要参考人として警察に連行された河野義行の事がになった。それがいけなかった。河野義行の冤罪が証明されると、地元の人達は警察やマスコミのいう事をうのみにし、無責任なの流布に加担したことを恥じるようになった。
  無責任な第三者ではいられにゃくにゃったんだにゃ。
  そう。河野義行に対する罪悪感が幽霊話を封じてしまったと大泉実成はにらんでいるの。
  地下鉄サリン事件の方は?
  これはつまらない話で、罪悪感の代わりに地下鉄サリン事件の舞台=危険というイメージがついて客足が遠のくことを恐れた営団地下鉄が封じたのよ。この本で初めて知ったんだけど、営団地下鉄は営業している間、現場に供えられた花を撤去していたくらい徹底して現場を“漂白”していたの。
  は~。
  そもそもオウム真理教事件はサリン事件発生からサティアンへの強制捜査、TV局が教団幹部の上祐史浩らをワイドショーに呼んだり、教祖の浅原彰晃の奇行、彼の側近だった村井秀夫が暴力団員に刺殺されるなど、次から次へと事件が起こった。
 いい方は悪いけどお茶の間に絶えずホットな話題を提供し続けていた。しかもではなく現実。
  インパクトは段違いだにゃ。
  誰もがオウムのニュースに目を奪われていた。そこに幽霊話が入り込む余地は無かった。
  はー。冤罪事件がなくても変わらにゃかったと?
  ウチはそう思う。でも大泉実成は松本サリン事件現場では「幽霊が出ないために来ている」と言いいはる自称不動産業の電波老人に、地下鉄サリン事件の取材では牛乳を飲んでサリンの毒性を中和したと主張するイラン人に会っている。
  芽は出てたんだにゃ。
  オウム真理教事件がもっとずっと小規模な事件だったらもしかしたら……。
  残念っていっていいのかにゃあ……。
  事件が事件なだけに微妙なとこだね。
 ここだけ読むと幽霊を否定しているように見えるけど、そうじゃない。霊が見えるという当時30代の男性のインタビュー「見えてしまう不幸」や会社絡みの怪談も載せている。
 後者は「ノンフィクション! 会社の怪談」っていうんだけど、これ、怪談とは関係ない部分が凄いのよ。
 ミケ、ちょっとここ読んでみて。
  えーと、「
五年ほど前、大森に(株)NTTリースが独身寮を新築したんです。」!?
  次はここ。 
  「
私は以前、ジャパン・フィルム・センターというテレビの制作会社で仕事をしていました。NHKに常駐し、」……って実名出してるにゃ!
  そうなのよ。全部がそうじゃないけど企業名や具体的な地名を出しているの。
  隠す気にゃいにゃ。
  よく昔の雑誌や新聞は平気で作家や投稿者の住所を載せていたけど、80年代にはそんな事なくなっていた。
  昔はおおらかだったじゃ説明できにゃいにゃ。
  読む度にいいのかな~、これ? って思うよ。
 どっちも真偽には踏み込まず、怪異の紹介に留めている。その路線の最高傑作といえるのが大泉実成の「<マンガ・アニメ業界の残酷物語> ドブ川に死す!」。漫画家やアニメーター達の間の噂を紹介しているだけで、中には新鮮味の無い話もあるけど、裏話的な面白さがある。
 怪談絡みでは佐伯修の「白い巨塔に巣食う怨念」も面白い。タイトルに反して怨霊なんか出ないんだけどね。
  タイトルからすると病院が舞台の怪談がテーマだにゃ?
  正解。面白いのは怪異ではなくそれに対する病院の人達の反応。
 怪談について尋ねたところ「
『職場だといかに合理的に働くかばかりを考えているせいか、ほとんどそういったことを気にしません。またあまり怪談めいたことを同僚と話すこともありません。忙し過ぎるんですかね』」。
  へ?
  こんな答えもあった。「
『幽霊も怪奇現象も信じません。でも、本当は見てるのかもしれませんね。ただ、見ても気がつかないくらいボーッとしているか、逆に忙しい時は、オバケと人間の区別もつかないのかも。時どき怖い話とかを聞くことがあっても、『あ、そう』で終わっちゃうのね』」。
  ……それどころじゃにゃいって事?
  ぶっちゃけそういう事。何せ「
胃潰瘍の手術後三日目に、看護婦をだまして、点滴チューブを引きちぎって脱出、廊下に点々と滴る血痕を辿ったところ、バス通りで交通を止め、オチンチンの先にカテーテルを突っ込んだまま仁王立ちになり、両手にピンセットを持って、バルタン星人のような格好で大見得を切っていたオヤジ。」がいるくらいだからね。
  それ本当にゃの? 
  支離滅裂すぎるからウチはかえって本当の話だと思う。
  幽霊よりそのオヤジの方が怖いにゃ。
  実は妖怪バルタンじじい。
  笑い声は当然……
  ヴッフォッフォッフォッ
  とまあ、生きている人間の方が怖くて大変だからとても幽霊の相手なんかしてられない。
 とはいえ死を全く意識しないわけでもない。例えば患者の遺体処理をした後は必ず着替える。そうしないと気持ち悪いとか、患者が死んだ後は勤務明けにシャワーを浴びる。そうしないと「プライベートな時間に入れない」と言う看護師がいる。記事でも指摘している通り、当人にはそのつもりはなくても死を穢れと見て忌み嫌い、私生活に持ち込みたくないと思っているんだ。
  意識下に神道思想が入ってるんだにゃ。
  看護師もやはり人の子、それも日本人の子って事だね。もしかしたら神道とは無縁な文化圏の看護師はそんな事しないのかもしれない。
  こうにゃると科学で説明できにゃい事は一切信じにゃいってわけでもにゃさそうだにゃ。
  そう。先にもいったけど病院で働く人達にとって怪異は信じる信じないじゃなくて相手にしてる余裕がないって事だから、病院での怪異が否定されているわけじゃない。実際、郡暢茂って徳島県の医者が病院で起きた怪談話を収集し、分析した「医療現場の『ふしぎ体験』」って本があって、佐伯修はそこからいくつかのエピソードを引用している。
  小夜ちゃんはその本、読んだことあるの?
  いや、ウチも未読なんだ。ネット書店とかなら手に入るみたいだけど。
 面白いことに点滴スタンドを持った老人の幽霊を見た話では、点滴の種類ははっきりわかるくせに肝心の老人の顔がわからなかったり、幽霊とは知らずに見てしまった入院患者がのん気に「あの人、しばらく見ないと思ったら退院したんだね。こないだ見かけた時は前より元気そうだったよ」と言うなど、怪異の受け止め方がズレてるんだ。
  病院ってやっぱり特殊な場所にゃんだにゃあ。
  それにしても死んでる方が元気とはね。


 次は幽霊とかは出ない地に足のついた話をしよう。まずは林巧の「四肢切断!! だるま女の正体をつきとめろ!」
  地に足?
  ミケはだるま女って何だかわかる?
  ごまかしたにゃ。さらわれた女の人が手足を切り落とされて外国で見世物にされたり、売春をやらされてるって都市伝説だにゃ。
  外国は東南アジアなどが多いんだって。で、東南アジアに詳しい林巧によるとそもそも東南アジアには見世物小屋は無いそうな。
  じゃあだるま女を東南アジアで見たっていう話は……。
  幽霊が生身の女に変わっただけかもね。
 本当は見世物小屋を楽しみたいんだけど、それをやるには自意識が高くなってしまった日本人がせめて空想の中だけでもと無意識に作り上げた都市伝説ではないかと林巧はいっている。
  東南アジアの人には迷惑にゃ話だにゃ。
  生臭いのは浅野恭平の「骨ひろう人びと」。第二次世界大戦の激戦地での遺骨収集にまつわる話を発端から遺骨と動物の骨の見分け方に至るまで幅広く紹介している。
  動物の骨との見分け方?
  人間の骨の断面には細かい穴がいっぱいあるんだって。医者の話じゃないから本当かどうかはわからないけど。
  実践的だにゃあ。
  ウチらにとっては使い道の無い知識だけどね。
  この本で得た知識をフル活用できる人って……。
  何でそんな話が出てきたかというと、遺骨収集にはお金がかかる。そのおこぼれにあずかろうとヤクザらしき人達が介入するようになったからなんだ。
 彼らは遺骨収集の名目で企業から金を集め、後で見つけた骨の写真を証拠として見せる。でも証拠写真に写っているのが遺骨とは限らない。動物の骨の方が多いんだって。
  この本が書かれた時点でも終戦から50年経ってるんだもんにゃあ。
  純粋な善意なら問題ないかというとそうでもない。今、どれだけ残っているかわからないけど、当時は遺骨収集の団体が乱立し、費用が安いのをいいことにそれぞれが記念碑とかを建てるものだから、その維持管理をどうするのか、取材を受けたダイバーショップを経営している日本人は憂慮していた。激戦地の一つペリリュー島だけで三十程の碑があるんだって。
  多すぎだにゃ。それじゃ現地の人も迷惑だにゃ。
  さすがに無断では建てていないし、碑の建立の手伝いの謝礼はいい臨時収入になったとか。案外気にしてないのかもよ。
  だといいけどにゃあ。


  ウチが一番興味をひかれたのは田中聡の「パンツをはいたロウソク病!」。
  ロウソク病って何にゃ?
  ベトナム戦争時、ベトナムから日本の米軍基地に移った米兵達から拡まった性病で、男性のアソコがロウソクのように溶けちゃうんだって。
  そ、それ、本当にあるの?
  実はある。軟性下疳といって亀頭に潰瘍ができる病気で、病状が進行するとペニスが溶けちゃうんだって。
  え~……。
  あくまでも症状が進行した場合だよ。サルファ剤で簡単に治せるんだ。ちゃんと診察を受ければ怖い病気じゃないんだよ。
  それ、今の話じゃにゃいの?
  サルファ剤は1930年代後半にできたんだよ。だから軟性下疳は今どころかベトナム戦争の頃でも怖い病気じゃなかったんだ。
  ベトナム戦争時に拡まったっていうのは……。
  真っ赤な嘘。昭和四十年代には週刊誌等で新たな性病が上陸したって話が何度も報じられた。ロウソク病はその一つに過ぎない。
 田中聡は1995年に厚生省が出した「国民衛生の動向」からデータを抽出し、性病が蔓延しているどころか逆に年々減っている事を示している。

 「怖い話の本」表

  本当だにゃ。
  軟性下疳の患者数は昭和三八年には三ケタ、昭和五〇年には二ケタにまで減っている。昭和五九年に106人に増えたけど、これは一時的なものに過ぎず、その後順調に数を減らし続け、平成五年にはとうとう一ケタになっちゃった。そして今ではすっかり忘れられている。ベトナム戦争の時に拡まったなんて話がでっちあげなのは明らか。
  じゃあ何で新しい性病が上陸にゃんて話やローソク病が拡まったなんて話が雑誌に載ったんだにゃ?
  日本に昔からあった性病が息を吹き返したんじゃなくて海外からやって来たって話になっているところに注目して。
 田中聡はこんな逸話を紹介している。
 1984年に長野県佐久市の県営プールに入ると性病にかかるって噂が流れて入場者数が激減した事があったの。
  水を介して感染するにゃら性病とはいえにゃいようにゃ……。
  ウチもそう思う。何故そんな噂が流れたか? 実はその頃、長野県佐久市周辺では東南アジアから来た女性がキャバレー等で働き始めていた。多くは店外デートをしていた。
  店外デート?
  お客さんの歓心を買うためにキャバ嬢がと外で会う事。食事をしたり買い物をしたりとかするんだけど、お客さんの方は……ね。
  ね?
  ミケが考えるような事してるんじゃないかって見られてたのね。
  あっ、ずるーい!
  不道徳な存在と見なされていたところに「東南アジアの人達はプールをお風呂代わりにしている」ってデマが加わった。こうして偏見とセックスとプールが結びつき、性行為無き性病の噂ができあがった。
 噂の中の性病が全てそうだとはいえないけど、その裏には外国人に対する忌避感、差別意識がある。
  外国人の方こそいい迷惑だにゃ。
  濡れ衣よりタチ悪いもんね。
  そういえばAIDSもホモの病気だとかいわれてたにゃ。
  80年代のAIDS患者に同性愛者が多かったのは事実だけど、同性愛者だからAIDSにかかったわけじゃない。レーガン政権はゲイに対し差別的で、AIDSを彼らだけの病気と見なしてまともな対策をしなかった。
  ウイルスに同性愛者か異性愛者かどうかなんてわかるわけにゃいにゃ。
  レーガン政権はAIDSを神の罰と思っていたのよ。
 病気の噂の陰に差別が潜んでいるのは日本だけの話じゃないんだね。
  病気の噂を聞いたら差別と思え!
  そういい切っちゃうのもどうかと思うけど……。
 昭和四〇年代にはもう一つ、いや、もう一人いた。三悪追放教会会長の菅原通済だ。
  三悪?
  彼の場合は売春、性病、麻薬の事だね。
  あっ、雑誌で反性病の記事を書いてたんだにゃ。
  いい事してるように見えるでしょ? 彼は1965年に「月刊ひろば」って雑誌のインタビューにこう答えている。

 長崎県の報告によると、(中略)実際梅毒菌を探すのに骨が折れるという状態にまでなったんです。ところがだ。三十五年の暮れになってから性病のうち、特に梅毒が急カーブで増えだしてきた。考えてみると、ちょうど、その頃から世相が目に見えて悪化して、「性」を遊戯化する傾向が現れてきている。つまり、世道人心が頽廃してきたんだね
  こ、心の乱れ?
  先に挙げた表を見ると彼のいう昭和三五年の梅毒患者数は前年より1342人少ない10126人。翌年にはさらに減って7313人になっている。
  全然増えてにゃいにゃ。
  今だからいえる事かもしれないけど菅原通済の主張は事実無根だったんだ。
 同じインタビューで彼は「
16歳の少女が、梅毒を二人の学生にうつし、その学生から四十何人かが罹患している。患者はみんなティーンエイジャーで、十六の娘が震源地――もちろんその先もあるわけだが――というから恐れ入った話だ」と言っている。
  16歳の少女より学生の方がうつした人数が多いのにそっちはお咎めにゃし?
  梅毒なんて昔からある性病だし、「その先もある」と言っておきながら16歳の少女を「震源地」呼ばわり。この事から菅原通済が本当に問題視しているのが性病じゃないのがわかる。
 菅原通済は年端もいかない女の子が性行為をしたのが許せないんだ。性病はカモフラージュに過ぎない。
 もちろん16歳の女の子が梅毒にかかるというのはいい事じゃない。だからって事実に反する事をいっていいわけじゃない。
 ミケ、何かに似てると思わない?
  え……あ、表現規制だにゃ!
  そう! 犯罪を助長するとか青少年に有害とかいって漫画やアニメの性表現や暴力表現を規制しようとしている連中と構図は同じだよ。
 表現規制派の主張が正しいなら何で日本より性表現、暴力表現への規制が厳しいアメリカやロシアの方が犯罪件数が多いの?
  表現規制には何の効果も無いって事だよにゃ。
  表現規制派も菅原通済も自分の倫理観を他人に押し付けてるだけ。性病や青少年保護はカモフラージュに利用してるだけなんだ。カモフラージュしないだけトランプ米大統領の方がマシともいえる。
  そうかにゃあ……。
  菅原通済の場合、彼の記事を読んで思い当たるフシのある人が病院に行ったので早期発見につながった例もあるから百害あって一利無しとはいえない。でも表現規制派は害しかない。
 ちょっと重い話になっちゃったけど「怖い話の本」は「あの噂や怪談の裏にはこんな事があったんだ」という驚きに満ちた本なんだ。
  軽い気持ちで読んでも楽しめるにゃ。
  21年も前の本だから古びている部分があるのは確かだけど、怪談や噂の中に思いもよらないものが埋もれていて、それを掘り起こそうという試みはポスト真実の時代の今にこそ求められるものなんじゃないかって気がする。
 復刻してより多くの人に読んでほしい一冊だね。


 

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古書という名のタイムカプセル

 九条小夜子(以下九) ミケミケ、これ、東武線の浅草駅でやってた古書店市で見つけたんで買ってきたよ~。

東武浅草駅の古書フェアで買った本

 豊橋ミケ(以下猫) ま~た無駄づかいして……。
  必要不可欠かっていったらそうじゃないんだけどウチは貴重なものを買ったと思うよ。
  どこが貴重だにゃ。横溝正史の金田一シリーズにゃんて今でも買えるにゃ。
  いやいや、それがそうじゃないんだよ。今の金田一シリーズって単色の背景に漢字一文字のシンプルな表紙に変わっちゃってるんだ。
  嘘っ?
  本当だよ。検索してみればすぐに出るからやってみ。
  あ、本当だ。でもシンプルにゃイラストの表紙もあるにゃ。
  え? あ、本当だ。でもやっぱ金田一シリーズの表紙っていえば昭和のおどろおどろしい絵に限るよね。
  そ、そうかにゃあ……。
  こう思ってるのはウチだけじゃないよ。金田一シリーズを紹介するブログで本の画像を載せてる場合、今の表紙じゃなくて昭和の表紙の方を載せてるとこが多いんだ。長谷川博己主演の「獄門島」が放送された時にNHKBSで放送された特番でも昭和の表紙の本を使っていたしね。
  ふ~ん、やっぱり皆昭和の方がいいのかにゃ。
  今の表紙はスタイリッシュだけどインパクトが薄いもんね。それに比べ昭和の表紙は泥臭い一方強く印象に残る。女の子の中には抵抗を感じる人もいるだろうけどね。
  損してる面がある事は否定しにゃいんだにゃ。
  なんかいかがわしさも感じられるしね。
 名前が出たついでに長谷川博己の「獄門島」の話をしよう。
  ……。
  そんなに長くないから。
  先月再放送してたにゃ。
  BSでもゴールデンタイムに再放送って結構珍しいんじゃない? それだけ評判がよかったって事かも。
  今までの金田一耕介とは随分違ったにゃあ。
  今までの金田一耕介像って市川昆版「八つ墓村」のパンフで大槻ケンヂが書いていた通り“名僧”なんだよね。犯罪は許さないけど犯人を責めるわけじゃない。むしろ犯人にも理解を示す。
  映像化された作品の犯人って欲得ずくじゃにゃくてやむにやまれぬ事情で罪を犯す人が多いもんにゃあ。
  原作だと欲得ずくの人もいるんだけどね。
 原作の金田一も人格者としての態度は崩さない。それに比べると長谷川博己の金田一っていい方は悪いけど攻撃的。
  犯人を嘲笑い、罵る金田一って初めて見たにゃ。
   「ご苦労様でした。ざまあ見ろ!」だもんね。
 あのシーンの了然和尚って全ては死んだ鬼頭嘉右衛門のせいで自分は悪くないみたいな言い方をした挙句、せっかく俳句を書いた屏風というヒントを出してやったのに事件を止められなかった金田一も悪いみたいな事まで言い出したからね。ああ言いたくなる気分もわからないではない。
 金田一が何故犯罪捜査に関わるのか、その事に言及しているのも初めてじゃないかな? 原作では人間心理の探求って風に説明していたけど。
  長谷川博己版の「獄門島」では二種類の説明をしていたにゃあ。
  留置所での幻影に対する説明は原作に近くて、犯罪者の心理に興味があるって言っていたけど、事件解決後、早苗に対しては「今を生きるわけが欲しかった」と言っている。幻影の質問に対しては目をそらして答えていたけど、早苗には真正面から相手の眼を見て告白していた。
  本心はどっちかにゃ?
  長谷川版「獄門島」は今まで一番島の閉鎖性が強く出ていたね。原作でも閉鎖的とか恐ろしい島とかいわれているけど、実際に行ってみると島民は結構気さくな人達として描かれているんだよね。
  そうそう。皆愛想いいんだよにゃ。
  長谷川版「獄門島」の島民達って愛想のかけらもない。鬼頭家について金田一が尋ねた時のつっけんどんな対応って今までには無い描写だった。
  あと三姉妹の父である与三松の事を初めは隠していたのも斬新だったにゃあ。
  あれは盲点だった。考えてみれば身内に精神疾患の者がいたら隠して当然だよね。今だってあまりいいイメージじゃないんだから昔はもっとひどかったはず。でも今までの「獄門島」では自発的に言い出したりはしなかったけど、隠してもいなかった。訊かれると眉をひそめながらもペラペラしゃべっちゃう。
  これほど探偵がやり易い島もにゃいにゃ。
  ちっとも閉鎖的じゃない(笑)。
  ちっちゃい頃からそれを観てきたからそれが当たり前だって思うようににゃってたにゃ。
  そうそう。長谷川版「獄門島」はそんな金田一シリーズの既成概念をぶち壊して新しい金田一像の創造に挑んだ意欲作だった。さっきもいったけどゴールデンタイムでの再放送が実現した辺り、結構好意的に受け取られたんじゃないかな。
  金田一が東京からの電報を受け取ったところで終わりだったにゃ。
  その文面が「悪魔ガ来タリテ笛ヲ吹ク」。金田一シリーズを知ってる者は次回予告とわかるけど知らない人はどう思ったんだろうね?
  作中人物にはにゃんの事だか絶対わからにゃいよにゃ。
  あれでわかったら推理を超えて超能力だよ。
 ウチが買ってきた本の中に「犬神家の一族」があったよね?
  唐突に戻したにゃ。
  実はその中にこんなものが挟まっていたんだ。

とじ込みチラシ表 とじ込みチラシ裏 しおり

  えっ!? これって公開当時のチラシとしおりかにゃ?
  奥付を見ると昭和51年(1976年)10月25日の発行ってなってるからそうみたい。

奥付

  ひょっとしてお宝?
  いや、どこかの誰かが「八つ墓村」の所に線を引いちゃったから価値はゼロだね。売っても二束三文だと思うよ。
  ……あ~あ。
  そんなにガッカリしないでよ。
  劇場リストを見ると今はもう無い劇場が多いにゃあ。新宿ビレッヂとか蒲田プラザ、日比谷映画劇場にゃんて聞いた事もにゃいにゃ。
  何いってんのよ、ミケ。日比谷映画劇場ならウチら行った事あるじゃない。
  え?
  覚えてない? 小っちゃい頃そこで「ガメラ 大怪獣空中決戦」と「ガメラ2 レギオン襲来」を一緒に観たじゃない。
  え、あれが日比谷映画劇場にゃの!?
 九 そうよ。チラシが古いから日比谷映画劇場がなくなったのも遠い昔みたいに思ってるみたいだけど、日比谷映画劇場が閉館したのは2005年なのよ。
  最近とはいえにゃいにゃ。
  それでもウチらと同時代といえる。今はシアタークリエになってるんだよ。
  へ~。
  紙と電子、どっちが優れているかって事じゃないんだけど、今回みたいなサプライズは電子書籍じゃ無理だね。
  そもそも電子書籍にチラシはにゃいもんにゃ。
  どんなに古くなっても変わらない。そこが電子書籍のメリットでもあるんだけど。
 古いといえば「獄門島」、執筆されたのが昭和22年(1947年)だからか、今では死語になった言葉が数多く使われている。
例えば床屋の清公を紹介する件で出てくる「スフの入った」。これ、混ざりものがある、純粋じゃないって意味だってわかる?
  全然わかんにゃい。そもそもスフって何にゃ?
  人造の絹糸の事で、ステープル・ファイバーを略してスフって呼んでたの。レーヨンって呼び名の方が一般的かな。「獄門島」での使い方を見ると他の繊維と混ぜて使われていたみたいだね。
  「ウルトラマン」のスフランとは何か関係あるのかにゃ?
  さぁ……、多分関係無いと思うよ。
 中でも一番厄介なのが「おんもらとした」。検索しても出てくるのは陰摩羅鬼や怪談ばかりでさっぱり意味がわからない。前後の文脈から判断すると「妖艶な」みたいな意味だろうとは思うんだけど……。
  陰摩羅鬼の陰摩羅じゃにゃいの?
  それがウィキペディアによると「仏教で悟りを妨げる魔物の摩羅(魔羅)に『陰』『鬼』の字をつけることで鬼・魔物の意味を強調したもの、もしくは障害を意味する『陰摩』と『羅刹鬼』」の混合されたものとの説がある」との事で、偶然読みが同じなだけで関係は無いみたい。
  え~。
  古典文学みたいに横溝正史シリーズにも注釈をつけなくちゃいけないかもね。お願いします、角川さん!
  わずか70年でもう古典だにゃんて……。
  考えてみれば横書きの表記も戦前と戦後で変わっちゃったし、明治の頃は今よりもかなの数が多かったって聞くな。日本語って変化の激しい言語かもしれない。
  ギャル語なんて今じゃ誰も知らにゃいもんにゃ。
  流行語は論外としてもら抜き言葉ややばいの使われ方等10年単位の間でも変わってきているもんね。
案外70年後の日本人が偶然ウチらのブログを見つけて読んでも全然理解できないかもしれないよ。



テーマ : 古本
ジャンル : 本・雑誌

tag : 金田一 獄門島 犬神家の一族 古書 ガメラ

急いてはプラモを作り損ねる!!  バンダイメカコレクション ジェットビートル&「劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!」

 九条小夜子(以下九) はぁ……できた。

 ビートル隊用ジェットビートル

 豊橋ミケ(以下猫) やっとできたにゃ! それじゃ5月最初の「小夜ミケのネタころがし」は「劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!」だにゃ。
  だねぇ……。
  ? 小夜ちゃん、せっかくプラモが完成したのに何かテンション低いにゃ。
  できたといえばできたけど、失敗作よ……。
  え……?
  気分を変えたいから映画の方から入るね。
  えーっ!?


  田口清隆監督の前作「劇場版ウルトラマンX きたぞ! われらのウルトラマン」は「キングコング対ゴジラ」みたいな明るく楽しい怪獣映画を作ろうとして失敗していたけど、今度の「劇場版ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!」でその意図はようやく成功したといえる。
  甚大な被害が出てる点は変わらないけど、今度は温度差が感じられにゃかったもんにゃ。
  そう。もしも敵がデアボリックだけだったらこうはならなかっただろうね。
  コミカルな宇宙人達が矢面に立ったから久しぶりに明るい怪獣映画に仕上がったにゃ。
  世界を宝石にしようというムルナウが前面に出ていたら「劇場版ウルトラマンX」のように温度差が生じていたかも。宇宙人達のキャラクターに救われたといってもいい。
 その宇宙人の中でも群を抜いていたのがガピヤ星人サデス。かつてオーブと戦い、その結果身体の半分以上を機械にしていて、出てきた時はその恨みでガイに挑んできたのかと思ったけど、すぐに昔の事はどうでもよくて、この人は今やっている戦いにしか興味が無いんだってわかった。
  その興味の持ち方もよくあるニヒルな感じじゃにゃいんだよにゃ。
  まるでカリカチュアされた松岡修三かルー大柴。最期の瞬間までこのテンションを保ち続けたのは素晴らしい。
  真っ二つにされたのに「ハッピー!」だもんにゃあ。
  コミカルな断末魔っていうのは戦隊シリーズじゃ珍しくもないけど、サデスほど突き抜けてるヤツはいない。
  自分の死までも全肯定だもんにゃあ。
  声優が山寺宏一だった事も大きいね。彼じゃなかったらここまでカッ飛んだキャラクターにはならなかったと思うし、山寺宏一以外のサデスなんて考えられない。ウチにとっては銭型警部以上のハマリ役だよ。
 サデスは17年のベストキャラクターに入るね。
  さてそれじゃあプラモの方に入るにゃ。
  ……うん、そうだね。


 見ればわかると思うけど、バンダイから出ているメカコレクションのジェットビートルに「ウルトラマンオーブ」に出てきたビートル隊のゼットビートルを模して塗装したの。
 キットを買ったのは昨年の秋頃で、「ウルトラマンオーブ」終了に合わせてか、年賀状用の画像に使おうと思ってたんだけど完成させられなくて……。
  そこで劇場版の公開に合わせようとしたんだよにゃ。
  それも間に合わなかったけどね。
 塗装するまでは順調にいってたんだよ……。

 昭和にこういうキャラいたよね?

 上の画像は塗装前に仮組みしていた時に撮ったもの。アンテナがアホ毛に、機首のパーツを固定するためのピンが出っ歯に見えない?
  いわれてみれば……。
  昭和の漫画かアニメにこういうキャラがいたような気がするんだけど、名前が出てこないんだよね~。

 下地の黒

 模型雑誌等でシルバー等のメタリックカラーを塗る時は黒を下地にするとより光沢が出るって書いてあるのを読んだから、今回、試しにやってみたの。
  で、どうだったにゃ?
  確かにきれいなシルバーになった気がするよ。
  気がする?
  一手間かけたんだからよくなっているはず、そうであってほしいって気持ちがそう見せているような気もしちゃうんだよね。比較対象のために適当なパーツに違う塗り方をしておけばはっきりとした違いがわかったかもしれないんだけどさ、その時はそういう事、思い浮かばなくて。
  ヤマトの第三艦橋みたいにゃパーツは何にゃ?
  ああ、それね。最初はウチも何だかわからなかったんだけど、「怪獣墓場」でシーボーズをロケットに固定するためにワイヤーを撃ち込んだじゃない? その時のワイヤーを射出する装置よ。
  へー、よくそんにゃマイナーにゃものを再現したにゃあ。
  うん。メカコレのジェットビートル、完璧ではないけど値段のわりにはいいキットだと思うよ。銀と赤にパーツが色分けされてるし、翼の模様や窓などはデカールで再現できるようになっている。もっともこのデカールが曲者なんだけど。
  どういう事にゃ?
  それは後でいうね。
 ここまではスムーズにいったのよ。でもシルバーをスプレーした時からグダグダになってきた。
 最初のつまづきはスプレーを吹いた後、機首の先端に幅1ミリ、長さ2、3ミリ程の短冊状のゴミが付着していた事に気づいた事。翼の裏面とかならまだしも機首とあっては嫌でも目立つ。しょうがないからゴミを取り除いたあと、その部分だけ削って塗料を落とし、下地からやり直した。その結果がしたの画像よ。

 スプレーで銀を塗装

  あれ、第三艦橋がにゃいにゃ?
  あれね。実は支柱の部分がぽっきり折れちゃって……。油断していたね。もうちょっと太ければピンバイスで穴をあけてそこに細い針金を通して補強とかできたんだろうけど、それができる太さじゃなくて諦めるしかなかったんだ。
  そっかー。
  さらにトラブルは続く。ビートル隊仕様だからキットのデカールは使えない。それに青い部分の上には面倒なラインが走っている。
  帰ってきたジェットビートルだからかにゃ。
  20年ぐらいしたらジャックビートルになってるとか?
 幸い塗装に入る前に「宇宙船」のイヤーブックが出たのでカラーリングはそれを参考にしたよ。背面はわからないからそれは科特隊のビートルを参考にした。
  間違ってるかもしれにゃいにゃ。
  もうそんな事気にしてる場合じゃなかったんだよ。「宇宙船」のイヤーブックを見てびっくりしたんだけど、主翼と尾翼の先端に宇宙ビートルのロケットエンジンらしいものが付いているんだよね。というか宇宙ビートルのロケットエンジンをつなぐ板を外したのがゼットビートルなんだね。青いラインや先端が白くなっている事は放送中に気付いていたのに、何でこんな大きなものを見逃していたのか……。
 ちなみにゼットビートルって名前も「宇宙船」のイヤーブックで初めて知ったの。

ゼットビートル

  劇中じゃそんにゃ名前出てこにゃかったにゃ。
  渋川のおじさん以外にも人がいるのはわかったけど、地上戦力とか全く出てこなかったもんねぇ。
  劇場版にゃんか渋川のおじさんしか出てこなかったもんにゃあ。
  ウチなんかウルトラセブンが出るって聞いてたからビートルの代わりにウルトラホークが出てきたらどうしようって気が気じゃなかったよ。
 ちょっと話はそれるけど、切通理作の「怪獣少年の<復讐>」って本に著者と「ガンダムUC」の福井晴敏の対談が載ってて、そこで福井晴敏がウルトラヒーロー勢ぞろいはもうやっちゃったから次は歴代防衛隊のメカ総出演をやったらどうだって言ってるのよね。で、福井晴敏はそのアイデアを円谷プロに伝えたとも言ってるの。だから「オーブ」のTVシリーズにゼットビートルが出た時、すぐにその話を思い出して、劇場版で歴代防衛隊のメカを出すための伏線じゃないかって思ったんだけど違ったね。総出演どころか防衛隊は渋川さん一人だった。
  マガタノオロチ戦で力を使い果たしたか、責任を追及されて縮小されていたかもにゃ。
  トップが藤田進だったら間違いなく解散だろうけど。
  MATじゃにゃいんだから。
  青いラインは面相筆で描く自信がなかったので青の油性のサインペンで引いたよ。
  ご、強引に話を戻したにゃ。
  あまり色のバリエーションがなくて、機首からの青と合わなかったらどうしようって不安はあったけど、やってみたら意外と違和感無かったね。
 近くで見ると線がよれよれなのが丸わかりで不恰好なんだけどね。今思えばロケットエンジンが無いんだからゼットビートルとはいえない。だから「ビートル隊仕様のジェットビートルなんで青いラインはありません」って事にしちゃえばよかったんだけどね。
 不恰好といえば機体の青い部分。成形色やデカールには頼れないからマスキングの手間を惜しんでスプレーではなく筆塗りでやったんだけど、これがまずかった。
  ムラににゃってるにゃ。
  普通は塗料を適度に薄めて塗るらしいんだけど、そうると下の色が透けちゃうおそれがあった。それで少しでも隠蔽力を高めたいとビンの中のものをそのまま塗ったのよ。
 4月中に完成させようとして台無しにしちゃった。
  映画はもうとっくに終わっていたんだから焦る事にゃかったにゃ。現にこのブログを更新したのだって5月にゃんだし。
  ミケのいう通りだよ。そもそももっと早く作っていれば……。
  小夜ちゃん、そういえばデカールがどうとかいってたけど、どういう事にゃ?
  そうそう、デカールとえいばこれも失敗だった。組み立ててから貼ればよかったって後悔しているんだ。
  どういう事にゃ?
  主翼や尾翼の塗り分けはともかく下面の白い部分とか胴体側面の番号とかはキットのデカールでやったんだけど、これが脆いのよ。組み立てる前に貼ったウチも悪いんだけどね。下面なんか組み立て中に押した拍子に破れてぼろぼろになっちゃった。これ、乾く前じゃなくて乾いてからの話だからね。慌ててそこをつや消しホワイトで塗ったけど凄く汚くなっちゃってね、とても見せられたものじゃないよ。
  でもそれって小夜ちゃんのミスじゃにゃい?
  今日まではそう思ってた。思ってました。
 一昨日、ブログ用の写真を撮影したのね。その時は気づかなかったけど胴体のSIIIってデカール、反対側のものがはがれかけてたのよ! 昨日、ブログに使うものを選んでいる時に気付いたのよ。えーって思ったね。
  デカールってそんにゃに脆いものにゃの?
  ウチも同じ事を思ってるよ。ウチのイメージではもっとしっかりしたもの、押したくらいじゃ破れないって思ってたんだけどどうやら違うらしい。願わくばウチがたまたまそういうデカールを“つかまされて”しまったって思いたいね。
  他にもデカールを使うキットあるもんにゃあ。

    

テーマ : ウルトラマンシリーズ
ジャンル : テレビ・ラジオ

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17年は「ウルトラマンジード」!

 九条小夜子(以下九) なるほどなぁ~。
 豊橋ミケ(以下猫) 小夜ちゃん、何に感心してるにゃ?
  ウルトラシリーズの新作が発表されたのよ。
  ああ、「ウルトラマンジード」だにゃ。

ウルトラマンジード速報

  何と彼は悪のウルトラマンであるウルトラマンベリアルの息子なんだって。それで合点がいったのよ。
  どういう事?
  今やってる「ウルトラマンゼロ THE CHRONICLE」はこのための布石だったんだなーって。
  にゃるほど。ベリアルと一番多く戦ってきたのはゼロだもんにゃ。彼の活躍を追えば当然ベリアルの事もにゃぞることににゃるにゃ。
  そういう事。
 ジードは父親が悪の化身って十字架を背負っているわけで、彼に葛藤を強いる結構ハードなストーリーになると思う。
  PVを観たけど「親は親、俺は俺。関係ない」って感じじゃにゃくて、親子対決を思わせる内容だったにゃ。
  「ウルトラマンオーブ」の第12話から第17話は自分の中の攻撃性や破壊衝動を認め、どう折り合いをつけていくかって話だった。ぶっちゃけ「ジード」の前半はそれを深化させたものになるんじゃないかな。
  前半?
  「オーブ」では闇といっていた自分の中の負の面を克服した証として最終フォームになるときれいにまとまると思うんだけど。
 それとベリアルの息子を主人公にしたんだから親の仇であるゼロとの絡みもあるはず。
  前半、ノルマが多くて大変だにゃ。
 今までは一話完結方式だったけど、「ジード」は「ネクサス」みたいに連続性の強い構成ににゃるのかもしれにゃいにゃ。
  シリーズ構成にいきなり特撮初挑戦の乙一を迎えているくらいだもんね。今回の円谷プロは攻めの姿勢だよ。それぐらいのチャレンジはありだと思うね。
 変身アイテムのジードライザーを見るとXやオーブのように過去のウルトラマンの特徴をジードも持ち合わせているみたいだね。

変身アイテムジードライザー

  旧作のヒーローにもスポットが当たるいい設定だもんにゃ。「オーブ」だけじゃもったいにゃいにゃ。
  ジードの人間体である朝倉リクを演じるのは若干16歳の濱田龍臣
  あれ? 濱田龍臣って確か……。
  そう。「ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦! ベリアル銀河帝国」にナオ役で出演していたの。
  それって……。
  うん、息子と親の仇の一人の両方を演じる事になる。日本芸能史でもかなり珍しい事例じゃないかな?
  朝倉リクが地球人として育ったのか、地球人のふりをした宇宙人にゃのかはまだわからにゃいけど、どっちしろ何故地球に来たかが気ににゃるにゃ。
  ベリアルが地球に来た事は無いから朝倉リクが地球で産まれたって事は無いと思うな。子供を作る時間があったとしたら「銀河帝国」の時しかないから地球人のふりをしている宇宙人って設定になると思う。
  「ウルトラマン列伝」の新撮パートで復活したんじゃなかったっけ?
  「ウルトラマン列伝」は確かに円谷公認だけど、新撮パートをオフィシャルって考えるのはどうかと思うな。
 まあ朝倉リクの素性についてはTVシリーズで明かされるし、何の手かがりもない状態で議論しても無駄だと思うよ。7月の放送スタートを楽しみに待とう。
 でも現時点で確実に間違いないといえる事が一つある。
  ? それは何にゃ?
  母親は出てこないって事。ゼロもそうだったしね。
  アンヌではありえにゃいだろうけど、他の女だったらオールドファンが起こるもんにゃあ。


  



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「キングコング 髑髏島の巨神」関係者の皆様、すいませんでしたーっ! #人類よ立ち向かうな  #キングコング映画

 キングコング 髑髏島の巨神

 豊橋ミケ(以下猫) 謝罪から始めたのは前にもあったけど、タイトルが謝罪にゃのは初めてじゃにゃいかにゃ?。
 それにしても小夜ちゃん、「応募してないんだけど……」じゃ観に行くのやめよっかにゃ~みたいにゃ事いってたけど結局観に行ったんだにゃ。
 九条小夜子(以下九) う、うん。
  思い出したかにゃ?
  2週間経つか経たないかだからね。そりゃ忘れないよ。それに日本じゃキングコングってメジャーじゃないじゃない。
  だにゃあ。
  イオンシネマのやった事は今も問題だと思ってるよ。でもそれと映画そのものは関係ないからね。「応募してないんだけど……」じゃいい過ぎたかな~って反省してる。
 あらためて「キングコング 髑髏島の巨神」関係者の皆様、すいませんでしたっ!


  純度100パーセントの怪獣映画だったにゃあ。
  そう、ミケのいう通り怪獣以外は何もないといっていい映画だったね……ってこれけなしてない?
  怪獣バカ映画といえば……。
  ああ、それなら……ってそれいわれて喜ぶのって腹をくくった真性オタクだけだよ!
 「髑髏島の巨神」は従来の「キングコング」の島部分だけを描いたような作品だった。
  スカルクローラーはティラノサウルスやバスタドサウルスのポジションだにゃ。
  感心したのは「髑髏島の巨神」じゃ髑髏島の原住民を原始的ながら文化を持つ人々として好意的に描いている事。
  ピーター・ジャクソン版でも主人公たちを脅かす存在だったのににゃあ。
 キングコングを神と崇めている点は今まで通りだけど、生贄を捧げたりはしてにゃいんだにゃ。
  危険な野蛮人どころか友好的な隣人として描かれていた。「モスラ」のインファント島の原住民達に近いね。
 舞台はニクソンが決めたベトナムからの撤兵が始まった1973年。
  ヘリに飾ってあるニクソンの首振り人形がいいスパイスににゃってるにゃ。
  あれは印象に残るねぇ。
 印象に残るといえばタイトルロールにもなっている髑髏島。嵐に囲まれてなかなか上陸できないって設定なんだけど、そのビジュアルが「ラピュタ」の竜の巣の中に「地獄の黙示録」のベトナムを置いたって感じ。
  「地獄の黙示録」? ベトナムは島じゃにゃいにゃ。
  でもやたらと川をゆくじゃない。あれって源流は「地獄の黙示録」だよ。
 今までの「キングコング」は戦争とは無縁だったんだけど、「髑髏島の巨神」は太平洋戦争で墜落した日米のパイロットが争う中、キングコングと遭遇するシーンから始まるなど戦争が影を落としている。といってもゴジラみたいに核をめぐる葛藤とかは一切なく、ストーリーは怪獣が支配する島からの脱出に絞ったシンプルなもの。
  今までのキングコングより大きくにゃってるにゃ。
  ハリウッド版ゴジラと戦わせるための措置だね。それでも足りないけど。
  青葉クルミを食べさせるとか?
  それじゃ「ウルトラQ」のゴローだよ! そういえばゴローの着ぐるみは「キングコング対ゴジラ」のキングコングの首をすげ替えたものだったっけ。
  縁があるにゃあ。
  対戦前の根回しか14年の「GODZILLA」に出てきた組織モナークが随所に顔を出していて同じ世界の話だって事を印象付けてる。
  東京オリンピックよりこっちの方が楽しみだにゃ。
  ウチもだよ。
 あと、ピーター・ジャクソン版では巨大なゴリラだったけど、「髑髏島の巨神」のキングコングはゴリラではなく猿人なんだね。常に直立歩行で、ナックルウォークはしない。既知の生物が巨大になっただけではないって事だね。
  それもやっぱりゴジラとの対戦を意識しての事かにゃ?
  だと思うよ。でもあれじゃ大きすぎて人間とは絡みづらい。だから従来の「キングコング」が核にしていた“美女と野獣”的な要素は皆無に等しい。
  そんにゃ事にゃいにゃ。ヘリコプターの下敷きになっていた巨大水牛を助けようとしたのを見てから「髑髏島の巨神」のヒロインもキングコングにとって特別な存在ににゃっていたにゃ。
  どうだろう? ミケは特別というけど、ウチは変わった人間程度の認識なんじゃないかなぁ。
  でもキングコングは明らかにヒロインを守っていたににゃ。
  確かに。ただそれが過去作のような心境によるものか、ウチは疑問に思っている。
 この点、キングコングってゴジラとは好対照だよね。
 昭和ゴジラでは明らかにゴジラが子供を助けるシーンがあるけど、あれはシリーズを重ねるにつれヒーロー化した結果。最初のゴジラは足元の人間なんて気にもかけない超然とした存在なんだ。それはギャレス版ゴジラにも受け継がれている。
  でもゴールデンゲートブリッジやムートーとの戦いでは子供や主人公を助けてるにゃ。
  確かにミケのいう通りだけど、映画では結果的にゴジラが助けたように見えるよう描かれている。ゴジラが人間を意識しているかどうか、映画だけでは断言できないんだ。
 同じ神と見なされる存在でもゴジラは戦争や人間には制御できない自然の体現者であり、超越的な存在として描かれるキングコングはずっと身近な存在。
  自然の不思議って感じだにゃ。
  そう。巨大とはいえゴジラと違ってキングコングはウチら人類の延長線上にいるんだ。
  超能力とか持ってにゃいもんにゃ。
  だからこのままじゃゴジラとの対戦では分が悪い。というか勝負にならない。
 キングコングは米兵の銃弾を受けて血を流していたけどゴジラは至近距離で戦車の主砲を受けてもビクともしなかったからね。力の差は歴然。
  落雷を受けて帯電体質ににゃるから大丈夫にゃ。
  そりゃ昭和の話だよ!
 それはさておきエンドクレジットを最後まで観ないで帰っちゃった人がいたね。
  何も知らずににゃあ。もったいにゃい。
  マーベル作品みたいに次作への“フリ”があったんだよね。で、そこで出た壁画がどう見てもゴジラにラドンやモスラ、キングギドラ。
  次は「地上最大の決戦」だにゃ。

 ゴジラ続編記事

  三匹とも飛行怪獣なんだよね。戦闘シーンが似通っちゃわないか心配だな~。
  キングギドラは陸上でも戦えるにゃ!


  それにしても松竹は太っ腹だねえ。
  何でにゃ?
  だってゴジラって東宝のキャラ、それも看板キャラでしょ? 手放すと思う?
  確かにそうだにゃ。それじゃ「ゴジラ対キングコング」は……。
  譲歩しても共同配給だよね。
  松竹は東宝が配給する映画の宣伝をやっちゃったんだにゃ~。
  お気の毒様だね。


テーマ : 洋画
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tag : キングコング 髑髏島の巨神 ゴジラ ハリウッド

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