水を守るのはあなたやわたし 「FLOW  For Love of Water」

 九条小夜子(以下九) さて今回のネタは「FLOW  For Love of Water」です!
 豊橋ミケ(以下猫) 「2009年のベスト&ワーストシネマ」でやるといってから2年弱……。長かったにゃあ~。
  ううっ……。いろいろあって時期を逸しちゃってたから……。
  未公開映画祭をやった時だってその気になればできたはずにゃ。
  東京MXTVで再放送してたから、こりゃちょうどいいやって思ったんだけど……。
  遅すぎだにゃ。
 さて、小夜ちゃんいじりはここまでにしておいて本題に入るにゃ。
  ……。

 ボトルウォーターや浄水器が売られるようになったけど、まだまだ日本じゃ水と空気はタダって意識は強いと思う。でもこれって例外なんだよね。発展途上国だけじゃなくイギリスやアメリカのような先進国でも水に金を出すのは当たり前。
  あのアメリカの水道水が雑菌や化学物質でいっぱいって話には驚いたにゃ。
  水道の水は危なくて飲めない。だから買うしかない。で、その水を扱うスエズやヴェオリアのような大企業を水男爵っていうんだよね。
 水男爵は先進国でも途上国でも上流の水源を押さえて下流の人達に高く売りつける。
  水男爵の一つスエズに水道事業を任せた途端にボリビアでは1か月の水道代が3000円に!
  ボリビアの人の平均月収が約2万円。
  15%にゃ!
  日本の30代のサラリーマンなら5万5千円ぐらいになるのかな?
  食費じゃにゃいからね。水だけの額にゃ。
  これじゃやっていけないよね。
 ひどいのは値段だけじゃない。スエズは屠殺場から流れ出た廃水で真っ赤になった川をコンクリートで覆い隠し、それを汚水処理といいはった。
 お金を払えなくて、仕方なく川の水を飲んで病気になる人がたくさん出た。
 南アフリカでは水道代が払えないので水泥棒が横行。
  貧民街では水の奪い合い起きてるにゃ。
  スエズのキャッチコピーは「よい水でよりよい生活を」。
  皮肉にしか見えにゃいにゃ。
  水男爵に苦しめられているのは途上国だけじゃないよ。イギリスがドイツのテムズウォーターに水道事業を任せたところ、テムズは水漏れを防ぐために配管の修理ではなく水圧を下げる事を選んだ。
  それで三階以上の階は水が出にゃくにゃったにゃ。
  さらに経費削減のために下水処理場を二つ閉鎖した。結果、処理しきれなくなった下水が溢れ、川に流れ込んだ。
 アメリカではネスレが過剰に水をくみ上げたためにその地域の川や湖の水位が低下。それだけでも噴飯ものなのにネスレは減税され、住民達は今までタダ同然だった水をネスレから買わなければならなくなった。
  アメリカ人じゃにゃくても訴えるにゃ。
  一審では住民側の勝訴だったけど、二審、最高裁ではネスレの勝利。
 アメリカ人の大多数が買ってるボトルウォーター、水道水より安全というイメージが定着してるけど、調査の結果、ヒ素やバクテリアが検出された銘柄があった。
  それじゃ水道水と変わらにゃいんじゃ……。
  あくまで一例だけどマサチューセッツ州の駐車場で掘った井戸の水が有名ブランドになった事もある。
  年単位にゃら高性能の浄水器を取り付けた方がいいようにゃ気がするにゃ。
  飲み水には注意を払うアメリカ人だけど、シャワー等は水道水を当たり前のように使っている。
  そりゃ身体を洗うのにミネラルウォーターはもったいにゃいにゃ。
  でもね、ミケ。化学物質は皮膚からも吸収されるんだよ。
  あ!
  水道水に混入していた雑菌で病気になった人がいる以上、全くの無駄とはいわないけど、賢い買い物とは思えないよね。
 年間300億円あれば全世界に安全な水を供給できるっていわれている。ボトルウォーターの売り上げはその3倍。
  ナンセンスだにゃあ……。
  水の民営化は世界銀行の主導で進められた。世界銀行は途上国に融資する見返りに水道の民営化を強要したの。
  融資の返済が財政を圧迫、貧困解決を遠ざけているって話もあるにゃ。途上国は踏んだり蹴ったりにゃ。
  水男爵達は水道だけじゃなく、ダムの建設にも関わっていた。
 世界銀行、建設業者とつるんで途上国にダムを建設。建設予定地の住人達を騙して立ち退かせ、下流の環境を破壊した。それだけじゃない。川の流れをせき止めたことでそれまで流れていた有機物がダムの底に堆積。水中で腐ってメタンガスを発生させているケースもある。メタンガスは二酸化炭素よりも強力な温室効果ガス。その影響は火力発電所の20倍って説もある。
 この映画が作られた時点で水市場は4億ドル。今後20年で2~3倍になるっていわれている。

  水男爵は力を強める一方にゃ。国際社会で何とかしにゃくちゃ!
  1997年、世界水会議が発足した。
  やったにゃ!
  そう思うのは大間違い。メンバーは世界銀行や水男爵の役員達でトップはスエズとヴェオリアが共同出資した子会社の会長。本当に水を必要とする途上国の人は参加していないの。
  それじゃあ……。
  そう。世界水会議の目的は「貧しい人達に安全な水を提供」じゃなくて、水業界の利益追求。
  それじゃあどうすれば……。
  積極的に水対策に取り組んでいるのはインド。それも政府ではなく村等の小さな共同体だった。
 紫外線を利用した殺菌法を発明。これなら大幅にコストを下げられるんだよね。事業を進めているおじさんによると1日10リットル使ったとして年に2ドルしかかからない。これなら1日1ドルで生活している人でも払える。この殺菌法を使った浄水場はコスト削減だけじゃなく、地元に雇用を提供している。
  でも小夜ちゃん、その方法だと化学物質は除去できにゃいにゃ。
  鋭いね。その点はウチも疑問に思ったんだけど残念ながら映画では言及されていない。
 雨水を溜めておくのも有効。
  確か日本は雨水のほとんどを下水に流しているにゃ。もったいにゃい話だにゃ。
  そうそう。インドでは村人が力を合わせて小さな貯水池を作った。目測で草野球の球場より小さい程度のものだけど、周囲には緑が茂り、野菜の栽培もできるようになった。野菜を都会に持って行って売るうちに都会の人間を雇うくらい余裕ができた。
  ダムと違ってその程度の貯水池にゃら川の流れを変えて環境を悪化させることもにゃいにゃ。嘘で固めた八ツ場ダムよりよっぽどいいにゃ。
  腹が立つのはこの村に州政府から警告文が届いた事。雨水は村のものではないって文面だったんだけど、じゃあ誰のものなの? インド政府? 水男爵?
  結局どうにゃったの?
  映画では貯水場が閉鎖されたり、埋め立てられたりって描写はないから警告どまりで終わったと思うんだけど……。
 先に挙げたボリビアでは住民達の反対運動が政府を動かし、2007年にスエズを撤退させた。

 くさいいい方だけど、水男爵の横暴を止めるのは政府でもマスコミでもない。一人一人が立ち上がり、水は皆のものっていい張らなきゃ駄目なのよ。
 これは水に限ったことじゃない。TPPや消費税増税、表現規制にもいえる事だと思う。
自戒の意味もこめて、どこかの誰かに任せるのではなく、一人一人が自分の頭で考え、コミットメントしなくちゃならない事なんだね。

フロウ ~水が大企業に独占される!~ : 松嶋×町山 未公開映画を観るTV [DVD]フロウ ~水が大企業に独占される!~ : 松嶋×町山 未公開映画を観るTV [DVD]
(2011/02/23)
不明

商品詳細を見る
スポンサーサイト

テーマ : ドキュメンタリー
ジャンル : 日記

コメントの投稿

非公開コメント

大事な水

 未公開映画祭のときは、他の作品を優先してこれは見逃してしまいました。詳細なレビューありがとうございます。
 日本人にとっては水は「あって当たり前」という感覚ですが、こういう話を聞くとそれがいかに恵まれているかというのを痛感しますね。
 そして、「あって当たり前」のものでも、油断するといつ失われるかわからないということも、近年の様々な出来事で実感しています。これは今のところ架空の話でしかありませんが、映画で語られていたという”水男爵”達が、日本の潤沢な水資源と未開拓で広大な水市場を将来狙ってこないという保証はどこにもないでしょう。万が一にでもそうならないように、対岸の火事とは思わないほうがいいかもですね。

Re: 大事な水

 九条小夜子(以下九) いつもコメントを下さり有難うございます。
>  未公開映画祭のときは、他の作品を優先してこれは見逃してしまいました。詳細なレビューありがとうございます。
 豊橋ミケ(以下猫) 感謝することにゃいにゃ。何せ本放送から2年以上経ってるんだもんにゃあ。
  それはもういわないでよ~。
  本放送の時に取り上げておけば未公開映画祭で見逃すこともにゃかったかもしれにゃいにゃ。それを思えばほめられたもんじゃにゃいにゃ。
  うーん、それをいわれると痛いなぁ……。
>  そして、「あって当たり前」のものでも、油断するといつ失われるかわからないということも、近年の様々な出来事で実感しています。これは今のところ架空の話でしかありませんが、映画で語られていたという”水男爵”達が、日本の潤沢な水資源と未開拓で広大な水市場を将来狙ってこないという保証はどこにもないでしょう。万が一にでもそうならないように、対岸の火事とは思わないほうがいいかもですね。
  東京都は水道ビジネスに積極的に取り組んでるけど、新潟の方では本放送の時点で一部自治体が民営化してるんだよね。
  治水といえば最近八ッ場ダムの工事再開が決まったけど、あれはどうにゃのかにゃあ……。
  そうだねえ。地元住民の生活って問題があるから部外者であるウチらが軽々しく口を挟める問題じゃないんだけど、工事の必要性の根拠となる利根川の流量設定が過大だったり、利水の需要予測が古いものだったりなど、国交省が八ッ場ダム建設の根拠として提示したデータはどれも疑わしいものばかり。他にも国交省が集めたパブリックコメントの96%が一字一句全て同じって事もあった。
  芸のにゃいやらせだにゃあ。
  そういった疑問点をはっきりさせないまま再開にGOサインを出してしまったのは軽率だし、官僚に洗脳されたのでは? と見られてもしかたないと思う。
 今はまだ大丈夫だけど将来となると日本もわからないよ。
  それじゃあ小夜ちゃん、あたし達も貯水池でも作るかにゃ?

最新記事
カテゴリ
最新コメント
一読の価値あり!
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

グーバーウォーク
ブログ内容の分析結果で謎の生物グーバーが産まれ、このブログの今を表します。
検索フォーム
投票ボタン
blogram投票ボタン
QRコード
QRコード
ツイッター
月別アーカイブ