トランプ大統領就任を受けてのあれこれ(加筆しました)

 九条小夜子(以下九) ドナルド・トランプ米大統領、TPP離脱の大統領令に署名していただき誠に有難うございました。
 豊橋ミケ(以下猫) 律儀だにゃ~。
  ウチは反トランプだけど「燃え尽きる前のろうそくの輝き? 米大統領選のドナルド・トランプ候補の勝利を受けて」でもいったようにこればかりは素直に感謝した方がいいからね。
  でもこの後二国間交渉があるかもしれにゃいんだよにゃ。
  うん。安倍の馬鹿が先走ったから日本は「ここまで市場を開放しますよ」って宣言したも同然になっちゃった。
  交渉には利口なやり方じゃにゃいにゃ。
  さらなる譲歩を迫られる可能性が高い。
  それも心配だけど米国抜きでTPPをやろうって声が出てるんだよにゃ。
  ドイツじゃあるまいし……。
 確かに現時点ではその可能性は残っている。でも最大の市場である米国が抜けた今、輸入先と目されるのはもはや日本のみ。その日本は少子化で市場が縮小しつつある。長い目で見ればいい輸出先とはいえない。逆に日本が輸出先として期待できそうな国は無いといっていい。TPPのうまみはなくなったも同然だよ。
 メキシコはアメリカ以外からも工場を誘致したいからねばるだろうけど、実現は相当難しい。ウチがシンガポールやベトナム、マレーシアのリーダーだったら東アジア地域包括的経済連携の方にシフトするね。
  中国は自由貿易を続けるっていってるもんにゃ。
  トランプを説得しようとしても時間の無駄だからね。
  それにしても日本はTPPのために数兆円をドブに捨てちゃったんだよにゃあ。
  ホントもったいないよね。悲しい事にTPP参加を言い出したのは民進党なんだよね。その頃は民主党だけど。だからこの事を追及できる政党は共産党ぐらいしかない。腹立たしいけど誰も責任をとらないだろうね。


 既に知っての通りイギリスはEUの市場に留まるよりも人の自由な往来を制限し、移民の流入を防ぐことを選んだ。
  ハード・ブレグジットだにゃ。
  2016年は自由貿易の終わりの始まりとして歴史に残るかもしれないね。
  確かにトランプの政策がうまくいけば後に続く国が出てくるにゃ。
  うまくいかなくても自由貿易の時代は終わりかも。
  いやいや、さすがに失敗した政策を真似ようって国はにゃいにゃ。
  自由貿易を保証するシステムが機能しなくなるかもしれないんだよ。にウチはどうやって雇用を取り戻すの? そんな方法があるの? っていったけど、高い関税を課すって方法を見落としていた。でもメキシコ等がWTO(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E7%95%8C%E8%B2%BF%E6%98%93%E6%A9%9F%E9%96%A2)に訴えたらどうだろう? 高い関税を課すってのは明らかにWTOの理念に反しているし、ネガティブ・コンセンサス方式を採ってるんだ。
  ネガティブ・コンセンサス方式?
  逆コンセンサス方式ともいうんだ。
  それ、説明ににゃってにゃいにゃ。
  実をいうと今回、ウチも初めて知ったんだけどね、国連とは逆に全会一致で反対しないと採択されちゃうんだよ。
  それじゃ殆ど通っちゃうんじゃにゃいの?
  だよねえ。
 中国は確実に高い関税に反対するだろうし、TPPを推進した以上日本だってトランプ大統領の肩は持ちにくい。
  自分達は関税撤廃を主張しておきにゃがらアメリカが高い関税を課すのには賛成って矛盾してるにゃ。
  矛盾どころか論理の破綻だよ。
関税についてWTOで争えばアメリカは負ける。そうなった場合、トランプ大統領が大人しく従うとは思えないんだよね。
  じゃあどうするのかにゃ?
  WTOから脱退するんじゃないかな?
  できるの?
  できるんじゃない? 国連にだって加盟してない国があるんだからWTOに加盟してなければ貿易できないってわけじゃないよね。
  アメリカが抜けたらWTOはグダグダにゃ。
  そこまで行かなくても決定にアメリカが従わなければWTOは形骸化すると思う。アメリカがやってるならうちも……って国が出てくるだろうからね。
 それにメキシコや製造業のオーナー達にはISD条項で訴えるって手もある。
  それってアメリカは負けた事が無いんだよにゃ。
  ……そうなんだよね。ただ国内産業を保護するために高い関税を課すって場合はさすがのアメリカも分が悪いと思う。何せISD条項は国ではなく多国籍企業の利益を守るためのものだからね。トランプの政策とは水と油なんだ。
  もしISD条項で訴えられて負けたらどうにゃるの?
  さっきもいったけどそれで「はい、わかりました」って引き下がるような人なら誰も大騒ぎしないよ。おそらくWTO同様ISD条項からも抜けようとするんじゃないかな。正直、ウチはISD条項がグダグダになるのは歓迎だけどね。


 雇用が戻ってもアメリカ人の生活がよくなるとは限らない。
  え?
  企業はアメリカ人を困らせてやろうと思って海外に工場を移転したわけじゃない。人件費が安いから移転したんだ。裏を返せばアメリカの人件費は高いってことだよね? アメリカに工場を戻したはいいけど高い人件費はどうするんだろう?
  わかってきたにゃ。価格に転嫁するか、人件費を下げるかだにゃ。
  どちらもアメリカ人の家計を圧迫するよね。他にも安全対策を削るとか、国外の立場の弱い企業に押し付けるとかが考えられる。
  うわ~、皆不幸ににゃるにゃ。
  ウチの予想が当たったとしてもトランプや彼の支持者だけが悪いとはいえない。格差を放置してきた歴代アメリカ大統領にも責任がある。もしかしたら彼らの方が罪は重いかも。
  早いうちに適切な措置をしていれば今みたいにゃ事態にはにゃらにゃかったかもにゃあ。
  さらにトランプ政権の人事は露骨なまでに大企業寄り。その危険性についてはTBSラジオの「たまむすび」の「アメリカ流れ者」ってコーナーで町山智浩が詳細に解説している。これはトランプ政権の今後を考えるうえで必聴だよ。



  これは……環境も労働条件もメチャクチャににゃりそうだにゃ。
  教育や人権保護も危ういよ。長い目で見ればアメリカの衰退につながるはず。ツイッターにも書いたけど強いアメリカを取り戻すどころか逆にぶっ壊しかねない。アメリカに対する悪意すら感じさせる人選だよ。
  差別が蔓延し、キリスト原理主義化したアメリカを見限って知識人や学者が皆カナダに移住しちゃったりして。
  21世紀の科学や文化はカナダが牽引するかもね。
 トランプ大統領を反グローバルや班エスタブリッシュメントの旗手としてもてはやしている人がいるけど、それは誤った認識だよ。むしろティーパーティー的な価値観の持ち主で、人権や民主主義の敵といっていい。


  そういえば中国を厳しく非難しているのは意外だにゃ。
  そうなんだよね。今や中国はアメリカの最大の貿易相手。米国債の所有額も一番だ。だからビジネスマンであるトランプ大統領は親中的な政策をとると思っていたから意外だった。
  でも考えてみれば中国もアメリカの雇用を奪ってきた国だにゃ。
  確かに。それを思えば厳しい対応も不思議じゃない。
 ウチはトランプ大統領は日韓関係にはあまり関心を示さないんじゃないかって思ってた。
  ? 何でここで日韓関係が出てくるにゃ?
  15年の日韓合意って中国を抑えるうえで日韓関係が悪いままではまずいっていうオバマ前大統領の意向に従ってできたものでしょ?
  オバマ前大統領が一種の重しににゃってたんだにゃ。
  トランプ大統領が日韓関係に無関心ならその重しが外れかねない。
  今以上に関係が悪化するかもしれにゃいにゃあ。
  ウチはそう思ってた。でもトランプ大統領が本気で中国の海洋進出を警戒しているならオバマ前大統領同様日韓に関係改善を促すかもしれない。ここ最近の中国に対する態度を見て、ウチはもしや……って思うようになったんだ。
  にゃるほどにゃー。
  とはいえ期待は禁物。


 ウチはトランプ大統領の政策の多くは失敗し、アメリカに大きな傷を残すと考えてる。
 トランプ大統領は政策の失敗から支持者の目をそらすために人種間の対立を煽るんじゃないかって危惧してるんだ。
  結束を図るために外部に敵を作るってのはよくある手だもんにゃあ……っては同じアメリカ人じゃにゃいか!
  トランプの言うアメリカに黒人やヒスパニックが含まれるかは大いに疑わしい。何せ予備選の時は対立候補のジェブ・ブッシュをヒスパニックが嫁さんだって事で叩いたくらいだからね。ましてイスラム教徒となれば……。
  選挙の時から差別発言してたもんにゃあ……。
  露骨にイスラエルをひいきしてるし、中東はますますひどくなるんじゃないかな。イスラム国にとっては勢力を伸ばす絶好のチャンスかも。


  日本はどうにゃるのかにゃ?
  トランプはドルは強すぎるって言ってた。アベノミクスが円安誘導したようにドル安で輸出を増やそうとするかもしれない。日本はそれに文句をつけるどころか手を貸せといわれたら唯々諾々と協力しちゃうかもね。
  自殺行為だにゃ。
  国益、国体よりアメリカの意向を優先するのが日本政府だからね。
 トランプ大統領の登場は対米追従から抜け出すチャンスと説く識者がいる。ウチもその可能性は否定しない。チャンスがあるか無いかでいえばあると思う。でも政治家や閣僚達、財界がこのチャンスを活かせるとは思えないんだ。
 一度決めた事はなかなか変えられないのが日本の政治の欠点だよね。トランプ大統領の登場で改めてその欠点が浮き彫りになった。
 トランプ大統領がTPP離脱の大統領令に署名までしているのに安倍首相は「TPPが持つ戦略的、経済的意義について腰を据えて理解を求めていく」なんてトンチンカンな事を言ってる

 往生際の悪い安倍首相

  今、何が起きているのかわかってるのかにゃあ?
  ウチはわかってないと思う。TPPは関税撤廃を目指すもの。関税を武器にアメリカに雇用を戻そうとしているトランプ大統領が参加するわけがない。
  普通に考えればTPP発効はもう不可能だにゃ。
  現にメキシコやペルー、オーストラリアにニュージーランドはアメリカ抜きのTPPに向けて動き始めている。それなのに安倍首相はまだアメリカを説得できるなんて言ってるんだからどうしようもない。
 TPPにはアメリカの参加を前提にした項目もあるから、それを変えなくちゃいけない。その作業は数か月じゃ終わらないだろうね。
  年単位ににゃるにゃ。
  メキシコやオーストラリアは一日も早く改定作業に取り掛かりたいだろうけど、日本はいまだにアメリカの参加なんて妄想を抱いているからなかなか進まないだろうね。
  アメリカだけじゃにゃく日本抜きのTPPを目指した方が早いにゃ。
  ホント、ウチとしてはそうして欲しいよ。それがTPP本来の姿なんだしね。
 トランプ大統領がTPP離脱の大統領令に署名したにも関わらず安倍首相がまだ説得できるなんてほざいてるのを見ると、起きて欲しくない事は起きない、身勝手な解釈で太平洋戦争に臨んだかつての日本を思い出すね。
 トランプ大統領の説得なんて無駄な妄想に使う時間があるなら保護主義時代への対策を練った方がよほど建設的だよ。
 ウチは安倍政権のままじゃトランプ政権下で日本はいいように使い捨てられるんじゃないかって思ってる。
  救いがにゃいにゃあ。


スポンサーサイト

テーマ : アメリカ合衆国
ジャンル : 政治・経済

tag : トランプ アメリカ 関税 日本 中国 日韓 TPP WTO

最新記事
カテゴリ
最新コメント
一読の価値あり!
FC2ブログランキング

FC2Blog Ranking

グーバーウォーク
ブログ内容の分析結果で謎の生物グーバーが産まれ、このブログの今を表します。
検索フォーム
投票ボタン
blogram投票ボタン
QRコード
QRコード
ツイッター
月別アーカイブ