古書という名のタイムカプセル

 九条小夜子(以下九) ミケミケ、これ、東武線の浅草駅でやってた古書店市で見つけたんで買ってきたよ~。

東武浅草駅の古書フェアで買った本

 豊橋ミケ(以下猫) ま~た無駄づかいして……。
  必要不可欠かっていったらそうじゃないんだけどウチは貴重なものを買ったと思うよ。
  どこが貴重だにゃ。横溝正史の金田一シリーズにゃんて今でも買えるにゃ。
  いやいや、それがそうじゃないんだよ。今の金田一シリーズって単色の背景に漢字一文字のシンプルな表紙に変わっちゃってるんだ。
  嘘っ?
  本当だよ。検索してみればすぐに出るからやってみ。
  あ、本当だ。でもシンプルにゃイラストの表紙もあるにゃ。
  え? あ、本当だ。でもやっぱ金田一シリーズの表紙っていえば昭和のおどろおどろしい絵に限るよね。
  そ、そうかにゃあ……。
  こう思ってるのはウチだけじゃないよ。金田一シリーズを紹介するブログで本の画像を載せてる場合、今の表紙じゃなくて昭和の表紙の方を載せてるとこが多いんだ。長谷川博己主演の「獄門島」が放送された時にNHKBSで放送された特番でも昭和の表紙の本を使っていたしね。
  ふ~ん、やっぱり皆昭和の方がいいのかにゃ。
  今の表紙はスタイリッシュだけどインパクトが薄いもんね。それに比べ昭和の表紙は泥臭い一方強く印象に残る。女の子の中には抵抗を感じる人もいるだろうけどね。
  損してる面がある事は否定しにゃいんだにゃ。
  なんかいかがわしさも感じられるしね。
 名前が出たついでに長谷川博己の「獄門島」の話をしよう。
  ……。
  そんなに長くないから。
  先月再放送してたにゃ。
  BSでもゴールデンタイムに再放送って結構珍しいんじゃない? それだけ評判がよかったって事かも。
  今までの金田一耕介とは随分違ったにゃあ。
  今までの金田一耕介像って市川昆版「八つ墓村」のパンフで大槻ケンヂが書いていた通り“名僧”なんだよね。犯罪は許さないけど犯人を責めるわけじゃない。むしろ犯人にも理解を示す。
  映像化された作品の犯人って欲得ずくじゃにゃくてやむにやまれぬ事情で罪を犯す人が多いもんにゃあ。
  原作だと欲得ずくの人もいるんだけどね。
 原作の金田一も人格者としての態度は崩さない。それに比べると長谷川博己の金田一っていい方は悪いけど攻撃的。
  犯人を嘲笑い、罵る金田一って初めて見たにゃ。
   「ご苦労様でした。ざまあ見ろ!」だもんね。
 あのシーンの了然和尚って全ては死んだ鬼頭嘉右衛門のせいで自分は悪くないみたいな言い方をした挙句、せっかく俳句を書いた屏風というヒントを出してやったのに事件を止められなかった金田一も悪いみたいな事まで言い出したからね。ああ言いたくなる気分もわからないではない。
 金田一が何故犯罪捜査に関わるのか、その事に言及しているのも初めてじゃないかな? 原作では人間心理の探求って風に説明していたけど。
  長谷川博己版の「獄門島」では二種類の説明をしていたにゃあ。
  留置所での幻影に対する説明は原作に近くて、犯罪者の心理に興味があるって言っていたけど、事件解決後、早苗に対しては「今を生きるわけが欲しかった」と言っている。幻影の質問に対しては目をそらして答えていたけど、早苗には真正面から相手の眼を見て告白していた。
  本心はどっちかにゃ?
  長谷川版「獄門島」は今まで一番島の閉鎖性が強く出ていたね。原作でも閉鎖的とか恐ろしい島とかいわれているけど、実際に行ってみると島民は結構気さくな人達として描かれているんだよね。
  そうそう。皆愛想いいんだよにゃ。
  長谷川版「獄門島」の島民達って愛想のかけらもない。鬼頭家について金田一が尋ねた時のつっけんどんな対応って今までには無い描写だった。
  あと三姉妹の父である与三松の事を初めは隠していたのも斬新だったにゃあ。
  あれは盲点だった。考えてみれば身内に精神疾患の者がいたら隠して当然だよね。今だってあまりいいイメージじゃないんだから昔はもっとひどかったはず。でも今までの「獄門島」では自発的に言い出したりはしなかったけど、隠してもいなかった。訊かれると眉をひそめながらもペラペラしゃべっちゃう。
  これほど探偵がやり易い島もにゃいにゃ。
  ちっとも閉鎖的じゃない(笑)。
  ちっちゃい頃からそれを観てきたからそれが当たり前だって思うようににゃってたにゃ。
  そうそう。長谷川版「獄門島」はそんな金田一シリーズの既成概念をぶち壊して新しい金田一像の創造に挑んだ意欲作だった。さっきもいったけどゴールデンタイムでの再放送が実現した辺り、結構好意的に受け取られたんじゃないかな。
  金田一が東京からの電報を受け取ったところで終わりだったにゃ。
  その文面が「悪魔ガ来タリテ笛ヲ吹ク」。金田一シリーズを知ってる者は次回予告とわかるけど知らない人はどう思ったんだろうね?
  作中人物にはにゃんの事だか絶対わからにゃいよにゃ。
  あれでわかったら推理を超えて超能力だよ。
 ウチが買ってきた本の中に「犬神家の一族」があったよね?
  唐突に戻したにゃ。
  実はその中にこんなものが挟まっていたんだ。

とじ込みチラシ表 とじ込みチラシ裏 しおり

  えっ!? これって公開当時のチラシとしおりかにゃ?
  奥付を見ると昭和51年(1976年)10月25日の発行ってなってるからそうみたい。

奥付

  ひょっとしてお宝?
  いや、どこかの誰かが「八つ墓村」の所に線を引いちゃったから価値はゼロだね。売っても二束三文だと思うよ。
  ……あ~あ。
  そんなにガッカリしないでよ。
  劇場リストを見ると今はもう無い劇場が多いにゃあ。新宿ビレッヂとか蒲田プラザ、日比谷映画劇場にゃんて聞いた事もにゃいにゃ。
  何いってんのよ、ミケ。日比谷映画劇場ならウチら行った事あるじゃない。
  え?
  覚えてない? 小っちゃい頃そこで「ガメラ 大怪獣空中決戦」と「ガメラ2 レギオン襲来」を一緒に観たじゃない。
  え、あれが日比谷映画劇場にゃの!?
 九 そうよ。チラシが古いから日比谷映画劇場がなくなったのも遠い昔みたいに思ってるみたいだけど、日比谷映画劇場が閉館したのは2005年なのよ。
  最近とはいえにゃいにゃ。
  それでもウチらと同時代といえる。今はシアタークリエになってるんだよ。
  へ~。
  紙と電子、どっちが優れているかって事じゃないんだけど、今回みたいなサプライズは電子書籍じゃ無理だね。
  そもそも電子書籍にチラシはにゃいもんにゃ。
  どんなに古くなっても変わらない。そこが電子書籍のメリットでもあるんだけど。
 古いといえば「獄門島」、執筆されたのが昭和22年(1947年)だからか、今では死語になった言葉が数多く使われている。
例えば床屋の清公を紹介する件で出てくる「スフの入った」。これ、混ざりものがある、純粋じゃないって意味だってわかる?
  全然わかんにゃい。そもそもスフって何にゃ?
  人造の絹糸の事で、ステープル・ファイバーを略してスフって呼んでたの。レーヨンって呼び名の方が一般的かな。「獄門島」での使い方を見ると他の繊維と混ぜて使われていたみたいだね。
  「ウルトラマン」のスフランとは何か関係あるのかにゃ?
  さぁ……、多分関係無いと思うよ。
 中でも一番厄介なのが「おんもらとした」。検索しても出てくるのは陰摩羅鬼や怪談ばかりでさっぱり意味がわからない。前後の文脈から判断すると「妖艶な」みたいな意味だろうとは思うんだけど……。
  陰摩羅鬼の陰摩羅じゃにゃいの?
  それがウィキペディアによると「仏教で悟りを妨げる魔物の摩羅(魔羅)に『陰』『鬼』の字をつけることで鬼・魔物の意味を強調したもの、もしくは障害を意味する『陰摩』と『羅刹鬼』」の混合されたものとの説がある」との事で、偶然読みが同じなだけで関係は無いみたい。
  え~。
  古典文学みたいに横溝正史シリーズにも注釈をつけなくちゃいけないかもね。お願いします、角川さん!
  わずか70年でもう古典だにゃんて……。
  考えてみれば横書きの表記も戦前と戦後で変わっちゃったし、明治の頃は今よりもかなの数が多かったって聞くな。日本語って変化の激しい言語かもしれない。
  ギャル語なんて今じゃ誰も知らにゃいもんにゃ。
  流行語は論外としてもら抜き言葉ややばいの使われ方等10年単位の間でも変わってきているもんね。
案外70年後の日本人が偶然ウチらのブログを見つけて読んでも全然理解できないかもしれないよ。



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テーマ : 古本
ジャンル : 本・雑誌

tag : 金田一 獄門島 犬神家の一族 古書 ガメラ

笑撃! 「萌えペディア UMA図鑑」にパロディの群れを見た!!

 九条小夜子(以下九) 去年の秋だからだいぶ時間が経っちゃったけどホビージャパンから「萌えペディア UMA図鑑」という本が出た。
 これはイーグルパブリッシングが先鞭をつけた歴史上の人物や神話、伝説等を女体化イラストと共に解説するいわゆる萌え事典の一環で、珍しく自然科学をテーマにしてるの。
 豊橋ミケ(以下猫) UMAって自然科学にゃの?
  確かに疑似を付けた方がいいものが大半だけど……。
話を戻そう。女体化自体パロディの一環と考えられるけど、「UMA図鑑」は従来の萌え事典と比べてパロディ色が濃いの。
 ナビキャラ自体が「ポ○モン」のパロディ。

「萌えペディアUMA図鑑」キャラ紹介001

  ジャッキー君、そんにゃに可愛いかにゃ。
  その辺は個人の趣味という事で。
 解説役は3代目Dr.カワグチ。彼女はUMA名人の名を継ぐことを目指している。
  UMA名人って……。
  元ネタが何かはいうまでもないよね。
 さらにカワグチって名前は往年の名物番組のパロディでもあるんだ。
  名物番組?
  正直、読者の大半は知らないんじゃないかって思うんだけどね。それは「水曜スペシャル 川口浩探検隊シリーズ」
  あ、それにゃら知ってるにゃ! 嘉門達夫の歌にゃ。

  それしか知らないでしょ……。それにしてもよく訴えられなかったなぁ。
 昭和の頃にテレビ朝日で放送された2時間枠の特番で、川口浩隊長率いる探検隊がジャングル等の秘境に行ってUMAや巨大生物を探し求めるって内容なの。
 10年くらい前、藤岡弘、を隊長に復活したね。
 おそらく探検隊の川口の方が先にあって、後から「ガンダムビルドファイターズ」のパロディをつけ足したんだと思う。
 パロディはナビキャラだけにとどまらない。UMAには必ずこんなキャッチコピーがつけられている。

 衝撃! ヒマラヤの忌まわしき雪男は実在した!!
 UFOか!? 生物か!? 謎の飛行物体をメキシコの空に見た!!
 デリーの暴れ猿はハヌマーンの化身!? 大都会に猿人を追え!!
 察しがつくと思うけど、やっぱりこれも川口浩探検隊のパロディ。
 さらに各UMAにはレアリティ(知名度)、こうげき、ぼうぎょ、すばやさというパラメータがついている他、特性も記されている。たとえばチュパカブラの場合、

 吸血:敵の血を吸うことで回復する。敵にトドメを刺した場合、その敵の最大HPの5%、自身のHPが回復。
  HPって何にゃ!?
  解説文ではなくイラストの方に載っているところを見るとカードゲームのパロディだね。
 とまあパロディ満載の「UMA図鑑」、肝心の本文はというとラインナップにユニコーンやエルバッキーが入っているなど、残念ながら資料価値は低いといわざるをえない。
  まあこのシリーズでUMAや歴史の知識を身に付けようって人はいにゃいから気にすることにゃいにゃ。
  いいのか、それで?

まぜまぜモンスター
Dr.カワグチとUMAから生まれたモンスター
by ふりーむ!



テーマ : 読んだ本。
ジャンル : 本・雑誌

tag : UMA 川口浩 カワグチ パロディ 女体化

厄介な時期を扱うのだから注意に注意を重ねてほしい 「-激動の昭和史を読む- 太平洋戦争の記憶」

 九条小夜子(以下九) アシェット・コレクションズ・ジャパン「-激動の昭和史を読む- 太平洋戦争の記憶」ってパートワークの刊行を始めたんだけど、
 
 豊橋ミケ(以下猫) ちょっと待つにゃ。パートワークって何?
  09年に「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」の話をした事があったじゃない? それと同じで一つのテーマで毎週、隔週で雑誌を出して、全部揃えればちょっとした事典や図鑑、模型が完成するってヤツよ。
  あれ、あの時はファイルマガジンっていってにゃかった?
  それでも間違いじゃないんだけど、試しにそれで検索してみたらオフィス用品のファイルばかりがヒットするからまずいって思ったんだよね。パートワークって言葉はまだなじみがないけど、出版社はその呼び方を採用しているし、そっちなら検索でもトップにくるからウチもそれでいこうと思うんだ。
  絶対続かないと思ったのに「ウルトラマンオフィシャルデータファイル」はコンプリートしたにゃあ。
  見直した?
  置き場所とるよにゃー。
  ……。
 場所をとるといえば「-激動の昭和史を読む- 太平洋戦争の記憶」は「ウルトラマン」以上だよ。全何巻かは見当もつかないけど、毎号当時の新聞の復刻版が付録についてくる。これが今の新聞と同じサイズなんだ。
 専用ファイルがあるんだけど、CMを見ると結構な大きさ。
  ん~、日本の一般的なご家庭にはきついサイズだにゃあ。
  まあサイズはさておき、太平洋戦争っていまだに自衛かどうかでもめてるでしょ。
 「閃光のナイトレイド」の満州事変直前の頃を扱った話は放送されず、本宮ひろしの「国が燃える」は日中戦争の日本兵の描写が物議をかもして打ち切られてしまった。
 「閃光のナイトレイド」は09年、「国が燃える」は11年頃の話で決して遠い昔の話じゃない。今だって従軍慰安婦問題でもめている。
 さすがに「太平洋戦争の記憶」で従軍慰安婦をとりあげることはないと思うけど、先にいった通りもめごとの種はある。思い切った企画だと思うんだ。
  にゃるほど。それで買ってみたんだ。
  それだけじゃないけどね。
 読んでみたんだけど、ウチの知る限りでは歴史的間違いはないみたい。
 でもね……。
  でも?
  このページを見てみてよ。

 太平洋戦争の記憶 真珠湾攻撃

  真珠湾攻撃の解説だにゃ。これがどうかしたかにゃ?
  まず地図。
 基地の位置がわかりにくいっ! 東端の黒い四角の左上にはフォード海軍航空基地、右下にはベローズ陸軍航空基地の名がある。どっちなの?
  オアフ島の地理にゃんて知らにゃいもんにゃあ。
  でしょ? 攻撃隊の進路を示す矢印と重ならないようにって配慮した結果なのはわかる。だったら黒い四角じゃなくて①、②みたいな数字にして、島の外に基地名を書いておけばいいじゃない! 真珠湾攻撃っていっても普通の人が知ってるのは真珠湾だけで、そこから離れた所の基地なんて知らないって!
 もう一点気になる所がある。
 ウチはレーダーについては電波の反射で敵や雲の位置を探るもの程度の知識しかない。だから専門家の目には何もおかしいことはないのかもしれない。
  前置きが長いにゃあ。
  米軍が日本海軍の戦闘機の接近を何故察知できなかったかを書いてるけど、上のイラストを見ると攻撃隊第一波はダイヤモンドヘッドの反対側を飛んで真珠湾に向かっている。これでどうやって「ダイヤモンドヘッドの山陰に消え」られるんだよ!
  ダイヤモンドヘッドの周りを飛んでるのは第二波の方だにゃあ。
  そっちの方を指してるんじゃないかって? でも「レーダーが捕えた」のは「淵田中佐の攻撃隊第一波」だとはっきり書いてある。これやダイヤモンドヘッドの山陰に消えたのが第二波の方だったら文章としておかしいし、何より第二波が来たのは日本時間午前4時32分と書いてある。どう読んでも山陰に消えたのは第一波なんだ。
  でもコースが合わにゃい。
 ダイヤモンドヘッドに反射した電波が邪魔で第一波を捕えられにゃかったんじゃにゃい?
  えー、それじゃ島の南西部はレーダーが使えない事になっちゃうよ。そんなレーダー役に立たないでしょ。
 ヒッカム海軍航空基地をまわりこんできた隊ならまだしも淵田中佐の名前を挙げている以上、一番外側を通った水平爆撃隊を指していると見るべきだもん。
 刊行の意欲は大いに買うよ。だからこそ細かい点まで注意して作ってほしい。ウチが指摘したのは重箱の隅つつきみたいなもんだったからいいけど、歴史的な間違いだったら厄介なことになるからね。


テーマ : 歴史・時代小説
ジャンル : 本・雑誌

tag : 太平洋戦争の記憶 真珠湾 ダイヤモンドヘッド 淵田中佐

ホント、ファンタスティック! なのよ、この本 「別冊映画秘宝 怖いテレビ」

  「別冊映画秘宝 怖いテレビ」、買っちゃった。

別冊映画秘宝怖いテレビ (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)別冊映画秘宝怖いテレビ (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)
(2013/08/30)
アンドリュー・T・スミス、アラン・ハリス 他

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  あれー、amazonのおすすめ本で見た時は関心無かったのに急にどうしたにゃ?
  「事件記者コルチャック」の記事があるって聞いて。
  「事件記者コルチャック」?
  ミケが知らないのもしょうがないっていうか、実はウチも観たことがないんだよね。
  観たことがにゃい? そんにゃ番組のために買っちゃったの?
  うん。ずっと昔、唐沢なをきの漫画や映画秘宝のムックで70年代にそんな番組があったって知ってずっと気になっていたんだよ。
  ふーん。で、どんにゃ番組にゃの?
  アメリカのTVドラマで毎回新聞記者のカール・コルチャックが現代に甦ったネイティブアメリカンの呪術師や地底怪獣ワニトカゲといったモンスターと対決するという「Xファイル」の先駆者というかアメリカ版「ウルトラQ」みたいなドラマなんだよ。
  ワニトカゲぇ?
  反応するのそこ? まあウチもあのネーミングはどうかと思うけど。リザードマンとか爬虫人間とかいろいろあったと思うし。そもそもアメリカ版じゃ名前が無いんだし……。
 それはさておき、ウチも初めて知ったんだけど、ドラキュラに代表される貴族的なイメージから脱却し、現代に合わせた吸血鬼像を最初に打ち出したのは「コルチャック」シリーズなんだ。もしも「コルチャック」がなかったら、吸血鬼といえばいまだに襟の立った黒マントだったのかもしれないんだよ。
  へー。でも観たことはにゃいんだよにゃ?
  う、うん。
 で、「怖いテレビ」が「事件記者コルチャック」を取り上げるって知って俄然興味を持ったのよ。
  で、どうだったにゃ?
  買ってよかったよぉ! 「事件記者コルチャック」の全話解説は1エピソードにつきまるまる1ページという破格の扱い。あらすじはもちろん次回予告のナレーションまで載ってるんだ。これが名調子で、観たくなっちゃうんだなぁ。
 他にも番組制作にまつわるゴタゴタや放送後から現在にいたるまでの諸々の他、コルチャックの吹き替えをやった大塚周夫のインタビューも載ってる。欲をいえば登場モンスターの写真も全部見たかったな。それもカラーで。
  それは研究読本を待つにゃ。
  ジョニー・デップ主演でリメイク企画が進んでいるそうだから本当に「事件記者コルチャック研究読本」が出るかもしれないね。
  へ、へぇ……。
  「コルチャック」の記事だけでウチは買い! なんだけど、他にも「ドクター・フー」やウチが知らなかった海外SF、ホラードラマのシリーズを紹介していているんだ。
  え、「ドクター・フー」も?
  残念ながら「コルチャック」ほど詳しくはなくて、シリーズ全体の紹介どまりなんだけどね。
 ウチらはNHKでの放送で初めて知ったんだけど、イギリスじゃ昔からある人気シリーズで世界最長のSFシリーズっていわれてるんだ。
 05年にリニューアルヴァージョンがスタート。ウチらが観ていたのはそっちの方なんだよね。
 日本では中断してだいぶ経つけど本国イギリスではもう4代目、新旧合わせれば12代目に入ってるんだって。
 ちなみに歴代ドクター・フーの中で一番人気があるのは通算10代目のデイヴィッド・テナントなんだって。
  あっ、それは嬉しいにゃあ。
  ウチらには一番馴染みのあるドクターだもんね。
 現在、ひかりTVで独占配信されているけど、それもデイヴィッド・テナント版まで。通算11代目のマット・スミス版以降は日本じゃ観られないんだ。
  ただでさえ観る機会がにゃいのに……。
  面白いのにね。
  NHKさん、再開お願いします!
  他には有名どころの「アウターリミッツ」「ミステリーゾーン」をあえて外し、マイナーなTVシリーズを紹介している。
 ウチが気になるのは怪奇映画で有名なイギリスのハマープロが作ったTVシリーズ「悪魔の異形」
  ひどいタイトルだにゃー。異形じゃにゃい悪魔ってどんにゃんだ?
  アルマーニのスーツ着て弁護士やってるとか?
  そりゃ「ディアボロス/悪魔の扉」にゃ!
  話を戻すけど、原題はマシなんだよね。
 「事件記者コルチャック」ほど詳しくはないけどこれも全エピソードが紹介されている。ウチは「ウサギの詩」が観てみたいな。
 注文をつけさせてもらうと関係の無いハマープロの怪奇映画の写真は外して「悪魔の異形」の写真だけを載せてほしかったな。
  「コルチャック」も「悪魔の異形」も昭和のTVシリーズだよにゃ。
  海外ドラマに昭和のってつけるのも変だけど、まさにその通り。日本の番組も取り上げているけど、「コルチャック」や「悪魔の異形」の記事ほど資料的価値はなくて、思い出話の域を出ていないのが惜しまれる。パクリが多いと通には不評の「世にも奇妙な物語」とかにも見るべきものはあると思うんだけど。
 最新のものでは既に名前が出た「Xファイル」の封印エピソードや
  最新かにゃ?
  「事件記者コルチャック」とかに比べれば充分新しいでしょ。
 えっと、「スーパーナチュラル」のお勧めモンスター、「ウォーキング・デッド」「ザ・リバー 呪いの川」「FRINGE/フリンジ」などを取り上げている。
  「フリンジ」かぁ。CATVで平行世界があるってとこまでは観たにゃあ。
  そこで中断しちゃったんで続きは観てないんだよね。ゼロ年代の「Xファイル」って感じで面白かったなぁ。
  それにしてもマニアックな本だにゃあ。
  いや、ウチは逆に初心者向けの入門書だと思う。厳しい目で見るなら誤植が目立つとこかな。特に後半に多かった。
 海外ドラマに興味がなくてもSFやホラーが好きな人にはお勧めの一冊だよ。


テーマ : 海外ドラマ
ジャンル : テレビ・ラジオ

tag : 事件記者コルチャック 悪魔の異形 ドクター・フー 海外ドラマ ホラー

どっちのF-X記事? 「F-Xは俺の嫁!」

 九条小夜子(以下九) 実在自衛官がどう思ってるのか気になってしょうがない季刊誌「MCあくしず」から「F-Xは俺の嫁!」ってムックが新発売!

F-Xは俺の嫁! (イカロスMOOK) (イカロス・ムック MC☆あくしずMOOK)F-Xは俺の嫁! (イカロスMOOK) (イカロス・ムック MC☆あくしずMOOK)
(2010/04/21)
不明

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 豊橋ミケ(以下猫) といっても内容は3年前に出たVol.6と同じだよにゃ?
  ふふふ、あっま~い。正直、ウチも3年の間に起きた事を加筆した程度だと思ってたんだよね。だがしかし、萌えとミリタリーのハイブリッド「MCあくしず」は違った! 確かにイラストは流用が多いけど、記事は加筆訂正というよりは新規書き下ろしなのだよ。
 例えばF-Xそのものの解説である「F-Xって何じゃろ?」は、Vol.6では第4次F-Xの動機としてF-4の旧式化と近隣諸国の戦闘機が世代交代によって強化された事を挙げている。後者はムックでは割愛されてるのよね。その代わり、過去のF-Xについて説明している。
  にゃるほど。軍事知識に疎い人でもわかるようににゃってるんだにゃ。
  紙面の都合もあるんだろうね。第4次F-X候補の擬人化イラストの解説はVOL.6が1ページしかなかったのに比べ、5ページにまで増えている。
  あー、これだけあれば初心者にもわかりやすいにゃ。
  開発経緯から採用された際の問題点まで手取り足取り腰取り教えてくれる。第4次F-Xの入門書としてはベストなんじゃないかな?
 惜しむらしくは「ファミ通」のパロディであるレビューがVol.6のまんまって事かな。
  (パラパラめくりながら)3年後の視点でどう評価が変わったか見たかったかもにゃ。
  意外にゃのはF-X候補から漏れた世界の最新鋭機を紹介するページだにゃ。
  そう。ここだけ何故か新規描き下ろしになってた。
  表紙ですら流用にゃのに……。
  アンケート用紙を見ると、この手のムックを続けて出したいみたいで、過去の特集の中から何がいいか? って質問があった。
  不景気だし、結構品切れににゃってるの多いからにゃあ。どっちにもメリットあるってとこかにゃ。
  ウチは「クルスクの戦い」がいいな。フェルディナント姐さんのエロさが有頂天でとどまる事を知らないんだもん!
  結局エロ目当てかい!

 ところで小夜ちゃんはどれがいいと思うのかにゃ?
  きゅ、急にふってきたわね。
 「あたし、F-Xって初めてなの……」って人のために説明すると、F-22Aラプター、F-15FXストライクイーグル、F/A-18E/Fホーネット、ユーロファイタータイフーン、F-35AライトニングⅡが第4次F-Xの候補に挙がっているの。
  ラプターは挙がっていたというべきだにゃ。
  そうだね。2009年4月に生産打ち切りが決定したからね。日本に輸出するために生産再開するとは考えにくいからラプターは脱落したといっていい。
 ホーネットは艦上機という性質上、空自が使うには無駄な装備が多い。何より基本設計が古い。
 同じ悩みを抱えているのがストライクイーグル。現用機の発展型なので、運用面での問題は無いし、政治的にもスムーズにいく。現実的に考えればこれが最有力じゃないかな。
  でもさ、ストライクイーグルって1984年に採用された機体だよにゃ。その原型となったイーグルとにゃると完成したのが1972年。38年も前だにゃ。いくら問題が一番少にゃいからってそんにゃのを採用していいのかにゃ?
  まさにミケのいった事が最大の問題なのよ。ロシアが最新鋭機PAK FAの初飛行を行ったよね。いずれ中国がそれをパ……参考にして最新鋭機を作るでしょう。
  はっきりいっちゃっていいのに。
  将来中国がオリジナル戦闘機を開発する可能性はあるじゃない。純日本製戦闘機より可能性は高いかも。
 周辺諸国が第五世代戦闘機を導入するのは時間の問題。いくら改良されているとはいえF-15じゃ相手になるかどうか……。
  にゃらライトニングⅡだにゃ。
  残念ながらライトニングⅡは今も開発中。ミケ、第4次F-Xは老朽化したF-4の後継機だって事忘れてない?
  導入しても配備されるまでもたにゃかったら穴が開いちゃうにゃあ。
  何とかF-4をもたせたとしても、F-35には政治的問題があるのよ。
 F-35はアメリカだけでなく、イギリス、オランダ、イタリア、カナダ、トルコ、オーストラリア、ノルウェー、イスラエル、シンガポールが共同で開発したの。当然これらの国々に優先権がある。
  最悪、日本には来にゃいの?
  大いにありうるね。それに武器輸出三原則にひっかかるから開発に参加するのも難しい。法律問題をクリアしたとしても日本の優先順位は低いだろうね。
  法改正とにゃったら社民党や共産党が黙ってにゃいにゃ。
  もめにもめるだろうね。
 過去にも日本に配備される機体はアメリカで使われる機体よりも性能が抑えられているんだよね。仮にF-22を導入できても期待通りの性能かは怪しいね。それを思うと生産打ち切りは幸運だったのかも。
  高いハードルを越えて性能の低いものをつかまされるにゃんてたまらにゃいにゃ~。
 それに情報漏洩を恐れてF-22を売らなかったくらいだからね。ライセンス生産は認められないかも。
  それってライセンス料がかからにゃいって事だよにゃ。その方が安くにゃらにゃい?
  値段だけはね。でもライセンス生産はハイテク技術の習得って意味でも重要なんだよ。
 ウチが一番いいと思ってるのはユーロファイタータイフーン。確かに米空軍流のやり方でやってきたものをいきなりEU方式に変えなきゃならないわけだからパイロットや整備員は大変だし、いくらかかるか見当もつかないけど移行にかかるコストだって無視できないでしょう。
  それにタイフーンは4.5世代っていわれてるにゃ。
  うん。ウチが思うより早く旧式化するかもね。でもさ、現時点ではF-22に次ぐ性能を持っているのは事実なんだし、欧州の機体の運用実績を作れば第5次F-Xの選択肢が広がるし、アメリカとの交渉もしやすくなる。元々F-X候補に欧州勢の飛行機が入っているのは本命のアメリカに対する牽制なわけだし。
  何だか「巨人の星」の魔送球みたいにゃ話だにゃあ。
  まあいろいろいってきたけど、どれを選んでも非難されるのは間違いない。これは自信を持っていえる。
  苦労のわりに実りが少にゃいにゃあ。

 訂正
  「惜しむらしくは「ファミ通」のパロディであるレビューがVol.6のまんまって事かな。」といっていましたが、それは誤りでした
  チャック・イェーガー少将のF-15EとF-35のレビューがF-22の生産中止を受けて、好意的なものに変わっていたにゃ。
  他にもF-Xから漏れた機体を紹介する漫画が新規描き下ろしになった理由がわからないといいましたが、これも原因は同じで、F-22が絶望的になったためにF-35が候補に加わったからです。
  vol.6じゃ「漏れた機体」だったにゃ。他にもロシアのフランカーが初飛行に成功した機体に置き換えられていたにゃ。
  読みが甘かったね。
  これからは気をつけるにゃ。

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