円谷さん、「ウルトラ6兄弟対怪獣軍団」の解禁、お願いします!? 「バンダイウルトラマンフェスティバル2016」

 九条小夜子(以下九) さて、今回は毎年恒例のウルトラマンフェスティバルのお話でーっす!!
 豊橋ミケ(以下猫) 今日が最終日だにゃ!
  ……。
  小夜ちゃんはいつもこうだにゃ。
  言葉は美しいけれど?
  あたしはイデ隊員か!
  8月26日の レジェンドナイトで見た時は激太りしててびっくりしたよ。
  「マックス」の時も太ったにゃあ~って思ったけど……。
  ネタで服の下に詰め物してるのかって思ったもんね。
  ごまかすんじゃにゃいにゃ!
  ……東京国際映画祭よりはマシだと思うよ。
  確かに翌年の正月よりは最終日当日の方がマシだにゃあ。
  ……。
  ……小夜ちゃん、今回のウルフェスで一番印象的だったのは何かにゃ?
  ソフビと昨年に続いての大ジオラマだね。
  ソフビ? ウルフェスの限定品かにゃ?
  そうじゃないよ。昔の怪獣ソフビが陳列してあったじゃyない。
  ああ、思い出したにゃ。小夜ちゃん、ガラスに顔を近づけて観てたにゃ。
  店頭からはとっくに消え去り、今では手に入らないレアなソフビ揃いだったんだもん。そりゃ少しでも近くで見たいって思うよ。
 例えば下の写真を見て。

 メルバ、ゴルザ、ドレンゲラン(ソフビ)

  ゴルザとメルバだにゃ。サイズは小さくにゃっちゃったけど今でも売ってるにゃ。
  違う違う、右のヤツよ! 「ウルトラマンネオス」のドレンゲラン。
 「ウルトラマンネオス」って企画自体は「ティガ」よりも先だったの。で、パイロット版が作られたんだけど、放送されなかった。だからウチも観ていない。ドレンゲランはそのパイロット版に登場した怪獣なのよ。
  子供どころか親御さんにもわからにゃいにゃ。
  知名度は無いに等しいからね、しょうがない。ウチだってドレンゲランのソフビがあるなんて知らなかったんだよ。初めて見たな~。
 次にレアなのが海外版ウルトラマンの怪獣達。

 コダラー、バイオス、デガンジャ(ソフビ) サイコバルタン星人(ソフビ)

  左のは知らない怪獣ばっかりだにゃ。
  え、そう? ミケだって「ウルトラマンG」は観ているはずだけど……。左からコダラー、バイオス、デガンジャ。「ウルトラマンG」に出た怪獣だよ。
 「ウルトラマンG」はオーストラリアとの合作で、怪獣デザインと脚本は日本って事になってるけど、オーストラリア側が結構変更しちゃってるからかなりの部分をオーストラリアが制作したんだ。そういえば今年ブルーレイBOXが出たね。
 その隣は……。
  あれにゃら知ってるにゃ。「ウルトラマンパワード」のバルタン星人だにゃ。
  ブッブー、はずれ~。
  いや、間違っては……。
  ミケ、頭をよく見て。
  頭? あれ、何かムニュッって出てるにゃ!
  そう。あれは最終回にちょっとだけ登場したサイコバルタン星人だよ。パワード版バルタン星人の支配者っていわれてるけど、劇中じゃそうは見えない。だって登場シーンが1分にも満たないんだもん。ソフビじゃ羽を開いているけど、劇中にはそんなシーンは無い。それどころか全身すら映ってない。
 ちなみに「ウルトラマンパワード」は「G」同様海外で制作されたウルトラマンだよ。
  それもアメリカだにゃ。
  これまたブルーレイBOXが出てる。
  売れるかにゃあ。肝心な怪獣がよたよたと動いて迫力にゃいし。
  そこなんだよね……。実はウチ、「パワード」好きなんだけどそれがあるから擁護できないんだよな~。でも怪獣のデザインはいい。デザインだけはいい。
  だけって……。
  「パワード」の怪獣のソフビも再販してくれないかな~。今、「シン・ゴジラ」が大ヒットしてるからさ、「シン・ゴジラ」の前田真宏がデザインしたウルトラ怪獣っていえば売れるんじゃないかな~。ね、バンダイさん。
  「オーブ」に出にゃいから無理にゃ。
  珍しいといえば「ガイア」のXサバーガ。「ガイア」は観ていたけど、Xサバーガがソフビになっていたなんて知らなかったよ。

 Xサバーガとコッヴ

  昔のソフビは大きかったんだにゃあ。
  「ギンガ」の放送開始から今のサイズになったんだよね。
 Xサバーガ同様ソフビが出ていたって知らなかったのがドドンゴ。

 ドドンゴ(ソフビ)

 大サイズの末期にあたるといっていいのが「ウルトラマンサーガ」のハイパーゼットン。

 ハイパーゼットンイマーゴとギガント(ソフビ)

 イマーゴは今でも売ってるけど、背中の翼(?)は付いてないでしょ。
  ノスフェルとラフレイアも珍しいにゃ。

 ノスフェルとラフレイア(ソフビ)

  「ネクサス」のスペースビーストだね。ノスフェルはともかくラフレイアってそんなに活躍してなかったんだけどな~。でも「ネクサス」放送時はペドレオンまでソフビになってたからな~。人気じゃなかったんだろうな。

 転倒しているバルタン星人(ソフビ)

  バルタン星人倒れてるにゃ。
  そうなんだよね。他にも「コスモス」のギギとかが倒れていた。滅多に見られないソフビなんだから早めに直してほしいよね。
 展示されているのは90年以降に発売されたソフビだけど、例外と思えるのがムカデンダーとアリブンタ。

 ムカデンダーとアリブンタ(ソフビ)

 アリブンタは「ウルトラビクトリーファイト」で再登場するまで忘れられていた感があって、平成以降はソフビ化されなかったし、ムカデンダーは「メビウス」に登場したけど、その頃のソフビと違って塗装がかなり簡略化されてる。

 グローザム、エンペラ星人、デスレム(ソフビ)

  塗装にかける手間がデスレムとは雲泥の差だにゃ。
  でしょ? おそらく昭和の頃に売られていたソフビだと思う。
  何でこの二体だけ?
  さぁ、わからない。たまたまあったから展示したのかなぁ。


 さて、次は昨年好評だったのを受けてか今年もやってくれた大ジオラマだよ。
  昨年と比べると面積は半分くらいににゃっちゃったにゃ。
  まず目につくのはウルトラマンティガとゴーグアントラー。

 ウルトラマンティガ対ゴーグアントラー

  春の映画の再現だにゃ。
  背景は全然違うけどね。
 その横がエクシードXとガーゴルゴン。

 エクシードX対ガーゴルゴン

  アリブンタとビクトリーナイトの組み合わせはわかるにゃ。でも何故アグルV2?

 怪獣が暴れているのに信号待ちをしている人が!

  映像作品にこだわるならウルトラマンヒカリだよねぇ。もしかして間違えた?
  この写真、よく見ると怪獣が暴れてるのにのん気に信号待ちしてる人がいて、おかしいにゃ。
 のん気といえば後で気づいたんだけど、これ、角度のせいかにゃ、ロベルガー2世と戦ってるメビウス、サーガをギンガストリウムが野次馬みたいに眺めてるように見えるんだよにゃ。

 メビウス、サーガ対ロベルガー2世

  「先輩達頑張ってるなぁ」って声が聞こえてきそう。
 最後はそのギンガストリウムがビクトルギエルをウルトランスで貫いている。

 ギンガストリウム対ビクトルギエル

  「S」最終回を模して胸のビクトリウム・キャノンを壊してるにゃ。
  それやったのはビクトリーなんだけどね。
 去年同様ミニチュアの作り込みは見事としかいいようがない。
 コンビニ店内の作り込みは去年以上かも。

 コンビニ店内

 瓦礫

 ロベルガー2世の前の歩道橋では野次馬をただ立たせるのではなく、驚愕のポーズをとらせているし、倒れた人を開放している人のフィギュアを置くなど芸が細かい。
 他にもウルトラ警備隊のポインターまで用意してあるんだよ。

 ポインターと科特隊員

  でも小夜ちゃん、隣にいるのはウルトラ警備隊じゃにゃくて科学特捜隊の人だにゃ。科特隊といえばサーガやの前のビルの屋上にもいるんだけど武器を持ってるわけでもにゃいし、よく見るとあさっての方を向いてるにゃ。

 屋上の科特隊員

  うっ……正直、ウチも何やってんだ、こいつら? って思ったよ……。
 それに一番の問題と比べたら些細な事だよ。
  去年に比べると規模が小さくにゃったにゃ。
  それはしかたないんじゃない? ウチはやってくれただけでも嬉しいよ。そうじゃなくて、最大の問題はこれ!

 大ディオラマ全景

 写真だとわかりにくいかもしれないけど、今年の大ジオラマって通路にあるんだよ!
  去年は部屋を用意してたのににゃあ。
  狭くてもいいから部屋を用意してほしかったなぁ。撮影したい人は歩行者の邪魔にならないよう気を使わなきゃならない。だから撮影できないってわけじゃないけどさ、できれば気にせずに撮影したいじゃない。
 来年も是非やってほしい。だけどやってくれればそれでいいってわけじゃない。歩行者、撮影したい人双方が気を使わなくてすむよう配慮してほしいな。


  ウルフェスといえばライブステージだにゃ。
  今年も二部構成。第一部はバルタン星人の地球侵略にオーブや歴代ウルトラマンが立ち向かうって話だけど、何と黒幕がMCのお姉さんというサプライズが!

 実は黒幕だったMCのお姉さん

  サプライズってそこ?
  第二部はバット星人が作った究極のゼットン、宇宙恐魔人ゼット率いるゼットン軍団との戦い。

 マガゼットンとゼットン

 撮影用とアトラク用……じゃなかったマガゼットンとゼットンの違いがわかるね!
  マガゼットンの方が一まわり大きいんだにゃ。
  TVで見た時はそれほど大きいとは思わなかったんだけどねぇ。
 角も撮……マガゼットンの方が硬そうだね。
 昨年はステージの上に壇を設け、立体的な演出をしたけど、今年は壇を二段にしてさらに立体的な舞台になった。それはいいんだけど、この演出をするなら巨大着ぐるみは出さない方がいいと思うんだ。
  壇が二段になった分、一つ一つは狭くにゃったからにゃあ。
  そう、巨大着ぐるみの尻尾がはみ出しちゃってた。ウチ、ステージから落ちちゃうんじゃないかってハラハラしながら見てたもん。

 ステージいっぱいのグランドキングスペクター

  ウルトラマンじゃにゃくて怪獣の心配してどうするにゃ。とはいえあれじゃ動きにくいよにゃあ。


  次はお土産の話。
 数年前から福島県の人気酒造って会社がブースを出してるんだ。

 人気酒造ブース

  酒造っていうからにはお酒だにゃ。
  まあね、でも皆が皆家族連れってわけじゃない。おおきなおともだちも結構いるからね。場違いって感じじではない。
 ウルフェスで売ってる商品の売り上げの一部はウルトラマン基金に寄付されるんだ。
 で、管理人へのお土産に買ったのがこれ。

 人気酒造のお酒

 「ピグモンの泡酒」以外のパッケージは遊び心のあるペッケージになってるんだ。

 赤ワインと白ワインの箱の側面1 赤ワインと白ワインの箱の側面2

  一方は人間のソムリエが客にワインを勧めている写真だにゃ。それをもう一方でメフィラス星人やジャミラで再現してるんだにゃ。
 ん、ジャミラ? 飲めるのかにゃ?
  水とワインは違うから大丈夫なんじゃない?
  屁理屈だにゃ。
 こっちは芋焼酎のパッケージだにゃ。

 芋焼酎の箱の側面1 芋焼酎の箱の側面2

  意匠はワインと同じだね。
  芋の収穫から焼酎にするまでの工程をエレキングとピット星人が……。
  エレキング何もしてねえ!
  次は全年齢向けのお土産だよ。
 ウルトラシリーズ50周年を記念して全ウルトラシリーズの主題歌を集めた「ウルトラマン 主題歌大全集 1966-2016」。
  小夜ちゃん、それにゃら45周年の時も買ったじゃにゃいか~。
  いや、今度のは45周年の時のヤツには入ってない曲がたくさん入ってるんだよ。
  そりゃ45周年の時は「ウルトラマン列伝」はにゃかったもんにゃ。
  45周年と50周年の間を埋めてるだけじゃないんだよ。例えば45周年の時には「ウルトラマンネクサス」の主題歌は1stOPの「英雄」しか収録されてなかった。50周年版には2ndOPの「青い果実」だけじゃなく45周年には無かったEDの歌まで収録されてるんだ。それも3曲とも。実はウチ、「英雄」以外はTVサイズしか聴いたことなかったんだよね。10年以上経って初めて他の主題歌をフルで聴いたんだ。
 他にも45周年版では一切触れられていなかった「ULTRASEVEN X」やオリジナルビデオ版の「ウルトラセブン1999最終6部作」の主題歌も入ってるんだよ~。
  どっちもウルトラセブンだにゃ。
  それだけじゃない。何と50周年版にはV6が歌った「ウルトラマンティガ」の主題歌「TAKE ME HIGHER」が入ってるんだ。
  劇場版以来だにゃ。
  そうなんだよ。権利問題なのか、今までの主題歌集には入ってなかったのに何でだろう? 50周年記念のご祝儀かな。
 そして一番凄いのは「ぼくらのウルトラマン」!
  ささきいさおが歌った曲だにゃ。にゃんというか……典型的なヒーローソングだにゃあ。
  まあ確かに名曲とはいい難い。でもね、これ、幻の曲だったんだよ。何故ってこの曲はタイのチャイヨープロダクションとのトラブルのために封印されてしまった「ウルトラ6兄弟対怪獣軍団」の日本版主題歌なんだから。
  えっ、それは凄い……凄いけど地味だにゃ。
  チャイヨープロダクションとのトラブルについてはルポライターの安藤健二の「封印作品の憂鬱」に詳しく書かれているので興味がある人はそちらをどうぞ。
  50周年記念のご祝儀というにはハードルが高すぎるにゃ。
  ウチもそう思う。でもチャイヨープロダクションと和解したって話は聞いたことがない。
  でも何か進展があったのかもしれにゃいにゃ。
  無責任な噂すら聞いたことが無いんだけどなぁ。
 ちょっと調べてみたんだけど、トラブルの大本である海外での使用権は98年にバンダイに売却、08年にユーエム社に譲渡されてるんだ。
  ちょっと待つにゃ。バンダイに売った権利をどうしてユーエム社に譲渡できるんだにゃ。
  98年の契約は円谷プロとチャイヨーとの争いにバンダイを巻き込まないためのものであり、バンダイに売った権利は配給権、広告権及び商業上の目的のために複成する権利であって、制作権、複製権、著作権、商標権とこの四つの権利を第三者に譲渡する権利は別って事なんだって。
  よ、よくわからにゃいにゃ。
  ウチだって完璧に理解しているわけじゃないよ。
 過去に訴訟費用が馬鹿にならないってことで円谷プロから和解を試みた事があったけど、全て失敗しているし、ウチの知る限りチャイヨーとの関係改善につながりそうな話はないね。
  じゃあ何で主題歌だけ解禁されたのかにゃあ?
  さぁ……、皆目見当がつかない。でも主題歌だけでも陽の目を見るようになったのはいい事だと思うよ。今までは文字通りタブーでオフィシャルな場では名前も出なかったんだから。
  映像作品も解禁されるかにゃ?
  その可能性、ウチは低いと思う。でも「ウルトラ6兄弟対怪獣軍団」って映画がある事を円谷プロが隠さなくなったんだからゼロではなくなったんじゃない?
  もう一つ訊いていい? 小夜ちゃん、何でサンシャイン前のウルトラマン像の写真撮ってたんだにゃ。
  ああ、あれね。ウルフェスをやってる間、会場の池袋サンシャイン前にウルトラマン像が設置されてるんだよね。
  そうそう。でも小夜ちゃん、それを階段側から撮ってたにゃ。あれじゃ後頭部と肩の裏しか写らにゃいにゃ。
  理由はこれ。

 ウルトラマンの背中

 そろそろ塗りなおした方がいいんじゃないかな~。


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ジャンル : テレビ・ラジオ

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妖怪展示はプリミティブな方が似合う? 「水木しげるのGeGeGe大妖界」

 九条小夜子(以下九) 池袋サンシャインシティで開催中の「水木しげるのGeGeGe大妖界」に行ってきました~。
 豊橋ミケ(以下猫) 水木しげるといえば南方戦線だにゃ。
  鬼太郎だろ!
  総員玉砕せよっ!
  というわけでイヤホンガイドの案内役も鬼太郎目玉おやじだろうと思ってたんだよね。
  強引に戻したにゃ。
  でも意外や意外、のんのんばあだった。
  子供は知らにゃいかも。
  誰? って思うんじゃないかな。
  目玉おやじってよく妖怪の事を鬼太郎に教えていたから解説役にはぴったりにゃのににゃあ。
  考えてみれば長年目玉おやじを演じた田の中勇は2010年に死んじゃったんだよね。
  鬼太郎やねずみ男はシリーズごとに変わっていたのに目玉おやじはずっと田の中勇だったにゃ。
  イメージが強すぎて代役が立てられないのかもね。今さらだけど改めて惜しい人を亡くしたなぁ。
  改めてご冥福をお祈りします。
  これからもアニメは作られるんだろうけど、目玉おやじの声ってどうにゃっちゃうんだろうにゃ。
  アニメを作るからには代役を立てないと駄目だろうね。
  誰だろうと相当にゃプレッシャーだろうにゃ。
  そりゃそうでしょ。あんなキンキン声なのに裏声とか作ってる感じが全く無くてナチュラルに聞こえるんだもんね。携帯電話の呼び出し音までできる山寺宏一でも無理かも。
  尻込みして誰もオーディションに来にゃかったりして。
  目玉おやじの場合本当にありそう。ウチはチョーがいいと思うけど。
  血圧低そうにゃ目玉おやじににゃりそうだにゃ。
  じゃあ声優じゃないけど阿部サダヲはどう?
  今度は逆にテンション高すぎにゃい?
 ルパンみたいに物マネ芸人が継いだりして。
  つまらないけどそれが一番ありそうかも。大穴で過去作品からデジタル技術で田の中勇の声を抜き出して使ったりして。
  本人は死んでるのに……。
  まさにおばけは死なない~。
  「GeGeGe大妖界」のイヤホンガイドに話を戻すけど、のんのんばあの解説に加え、生前収録した水木御大のコメントが入る。これが何というか、その……つい最近の収録みたいで、正直、よく聞き取れないんだ。
  はじめは立ち止まって聞き直していたけど、途中から諦めて聞き流すようににゃったにゃ。
  展示は水木御大のイラストとそれを再現したディオラマ。
 意外と鬼太郎のディオラマは誕生シーンを再現したものだけだった。

 鬼太郎の誕生

  他は日本や海外の伝承から採ったものだったにゃ。
  「鬼太郎」に出てくるキャラクター化した妖怪ではなく語り継がれてきた妖怪がメインなんだね。だったら鬼太郎や目玉おやじよりものんのんばあの方が相応しいのかもしれない。
  何せ彼女が子供の頃の水木しげる妖怪の話をしにゃかったら鬼太郎も悪魔くんもにゃかったんだもんにゃ。
  鬼太郎と違ってこれらのディオラマには光ったり動いたりといったギミックが仕込まれてる。
  そのどれよりも圧巻だったのがこれだにゃ。

 妖怪合わせ鏡

  床と天井に鏡を配してるだけなんだけど、どのディオラマよりも幻想的で異界らしさを出している。
  真ん中で撮りたかったにゃ。
  人がいたからね、しょうがない。
 会場は撮影OKなんだけど、フラッシュは禁止なんだ。
  生憎会場は演出のせいか暗い所も多かったにゃ。
  もというよりはがだね。
 素人が古いデジカメ(キャノンIXY 820IS)で撮ったもんだからそういう所の写真は真っ暗で辛うじて輪郭がわかる程度だった。でも逆に暗いが故にうまくいった一枚もある。それが百目。

 百目

 目に電飾がしかけられているんだけど、それがいい味を出してる。
  闇の中に溶け込んで輪郭がはっきりしにゃいとこが不気味だにゃ。
  イヤホンガイドを聴いていて気になったのはやたらと妖怪は怖くない、見た目とはうらはらに親しみやすい存在だっていってるとこ。
  それの何がいけにゃいの。
  んー、キャラクター戦略としては正解なんだろうけどそれでいいの? って思っちゃう。例えばさ、「GeGeGe大妖世界」ではあかなめを通じて家屋を清潔に保つこと、おとろしを通じて常日頃から神を敬うように説いているんだ。
  小夜ちゃんはそういう説教臭いのが嫌にゃの?
  んー、ちょっと違う。なまはげやあまめはぎのように妖怪の中に怠け者を罰する教育的なものがいるのは間違いない。山男のように親しみやすい面しか持っていない妖怪がいるのも確か。でも妖怪ってそういうもんじゃないでしょ。妖怪の多くは怖いもののはずだし、中には理不尽なヤツもいる。でもだからこそ皆魅かれ続けてきたんじゃないかな?
  怖いもの見たさって事かにゃ?
  それだけじゃないと思うけどね。でも安易に妖怪は友達みたいなメッセージを送るのは妖怪から毒を抜いて無害なキャラクターに堕としてしまうことにならないかな?
  心配にゃいにゃ。小夜ちゃんだってやっぱり妖怪は怖いって思い知ったじゃにゃいか。
  え、何いってるの?
  忘れたとはいわせにゃいにゃ。小夜ちゃん、とあるしかけで二度もビクーッ!! ってにゃってたにゃ。
  (赤面)……!
 機械じかけのディオラマやイラストの展示だけだと思っていたからね。あんなプリミティブなやり方で驚かせてくるなんて夢にも思わなかった。
  二度目は鈴の音でビクーッ!!
  うるさい!
 皆でわいわい観るのも悪くないけど、それだと誰かがいち早くウチが驚かされたギミックに気づいちゃうこともある。その場は盛り上がるかもしれないけど、ウチが味わった二度目は無い。何より怖さが薄れちゃう。一人で観に行った方がずっと怖がれるよ。
  おひとりさまの方がいいってイベントも珍しいにゃ。


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ダンカン・ジョーズのオーク革命 映画「ウォークラフト」

 豊橋ミケ(以下猫) 小夜ちゃん、これもう終わってるんじゃにゃいの?
 九条小夜子(以下九) 何いってんの。TOHOシネマズ新宿と池袋のシネマ・ロサでまだやってるじゃない。
 何をやっているかというとゲームが原作の映画「ウォークラフト」。
  「D&D」や「ロードス島戦記」みたいにゃハイファンタジーだにゃ。
  RPG的といった方が通りがいいかもね。
 確かに原作であるゲームを知らないとわからない部分は確かにある。でもRPG的ファンタジーに慣れた人ならさっぱりわからないってことはないと思うよ。
 完結していないせいもあって、映画としての完成度は高くはない。ファンタジーに興味が無い人が観たらつまらないと思うかも。じゃあ駄作かというと決してそうではない。
 ストーリーを要約すると異世界から侵攻して来たオーク軍とそれに対抗する人間達の闘争劇。
  要約しちゃうと本当に典型的だにゃ。
  そうなんだよねぇ。でもこの話を人間側の視点だけで描いたらそれこそ凡百のRPG的ファンタジーなんだけど、「ウォークラフト」は違う。人間とオーク、双方の側に主人公といえるキャラクターがいて、それぞれの立場から物語が語られているんだ。だから他のゲームや映画では邪悪な怪物として描かれるオークも価値観の異なる知的種族として描かれ、彼らなりの倫理観が示されている。一方の人間側も正しい人ばかりではなく、世界を滅ぼそうとする悪人がいる。
  紋切り型のモンスターじゃにゃいんだにゃ。
  そういう事。オーク側の主人公がフロストウルフ族のデュロタン。オーク達の故郷は滅びつつあり、彼らは新天地を求めて人間達の世界に来たんだ。気性の荒いオークの中では彼は理知的な人格者。
  その前にオーク達がどうやって異世界に来たかを説明しておくにゃ。
 オーク達の指導者は戦士ではなく魔術師のグルダンにゃんだにゃ。グルダンの魔術は生命を代償に発動するものにゃんだにゃ。人間の世界に通じるゲートを開くためにたくさんの知的種族の命が必要にゃんだにゃ。
  侵攻前からグルダンの魔術に疑問を抱き、将来、オークに災いをもたらすのではないかと危惧していたデュロタンはグルダンに反旗を翻し、一対一の決闘に持ち込む。
 決闘は魔術を使ったグルダンが勝った。しかし、その勝ち方はオークにとってはタブーを犯すもの、戦士の誇りを汚す行為だった。
  他の作品じゃ勝つためには手段を選ばにゃいにゃ。
  「ウォークラフト」のオークには彼らなりの倫理があるんだ。
 グルダンはオーク達から卑怯者、決闘を冒涜したと非難されるけど、折悪しく人間達の軍隊が攻めてきて、決闘の事はうやむやになってしまう。
  人間とオークの戦いに決着はつかず、人間達はオークの勢力に対抗するべくエルフやドワーフと同盟を結ぶところで映画は終わるにゃ。
  終りじゃないよ。オークの物語にはまだ続きがあるんだ。
 デュロタンの反乱を知ったグルダンは彼の一族を虐殺する。デュロタンと共に人間の世界に来た彼の妻は殺される直前にまだ赤ん坊の息ゴエルを船の様な器に入れて川に流すんだ。
  それってまるで……。
  モーゼみたいだよね。
 ゴエルが人間の手で育てられる事を示唆するシーンで終わる。
  これで退場ってことはにゃいよにゃ。
  製作者は続きを作りたくてうずうずしてるみたいだね。ゴエルがどちらの側につくのか、あるいは同盟とオークの仲裁者になるのか、モーゼがユダヤ人をエジプトから脱出させたようにオークをさらに異なる世界に導くのか。いずれにせよ続編があるなら彼が主役になるかもしれないね。
  オークが主役ってかにゃり珍しいにゃ。
  ファンタジーにとっては画期的な事だよ。
  初めてかもしれにゃいにゃ。
  いや、20年以上前の1988年に山本弘が「モンスターの逆襲」ってゲームブックで同様の試みをしている。山本弘はその後もモンスターを倒されるだけの怪物ではなく、独特の思考や文化を持つ生物として描いている。彼が「ウォークラフト」を観たら絶賛するんじゃないかな。

 ずいぶん大胆な構想だなぁって思ってスタッフを調べてみて納得したよ。監督がダンカン・ジョーンズなんだ。
  誰それ?
  まだ「ウォークラフト」で三作目の若手監督だけど、デビュー作の「月に囚われた男」で企業に使い捨てられるクローンの悲哀を描き、「ミッション:8ミニッツ」では並行世界の他人に死ぬ直前の8分間だけ憑依、それを何度もくり返してテロを防ぐというループものの傑作を撮って映画通やSFファンから一目置かれている監督なんだ。RPG的ファンタジーである「ウォークラフト」を監督したのは正直、意外だけどSFやファンタジー要素が皆無な作品を撮るよりは納得できる。
  へー。
  ゲームの事は全く知らないけどウチはダンカン・ジョーンズ監督が続投するなら続きが観たいな。
 ちなみに「ウォークラフト」のエルフって何故か目が光ってるんだ。
  日本人にとってはかなり違和感のある姿だにゃ。
  ウチも同感だけど、それはそれでいいじゃない。そもそもオークはトールキンの創作だし、エルフにしたって伝承とはだいぶイメージが違う。「指輪物語」が今のエルフ像を確立したと思ってる人が多いけど、「指輪物語」のエルフが体力も人間を上回っていて、今、ウチらがイメージする優雅だがきゃしゃな種族なんかじゃないんだ。それに「ロード・オブ・リング」を観ればわかる通り昔のエルフの耳は笹の葉の様な細長い形じゃなかった。あれって実は日本発祥で、「ロードス島戦記」のディードリッドから始まったものなんだよ。
 ファンタジーの世界の住人達にとっては変わっていくのは珍しい事じゃない。こうでなくてならないって決めつけるよりも変化を受け入れる方が幅が広がるんだから喜ぶべきことなんだ。
  「ウォークラフト」のオーク像が浸透するかどうかはまだわからにゃいけどにゃ。
  可能性を開いたのは確か。やはりダンカン・ジョーンズは才人だね。


テーマ : 映画
ジャンル : 映画

tag : ウォークラフト オーク ファンタジー ゲーム ダンカン・ジョーンズ 山本弘 モンスター エルフ

水を扱った作品が多かった タミヤモデラーズギャラリー2016

 九条小夜子(以下九) 今年も行ってきました「タミヤモデラーズギャラリー」!
 エスカレーターで8階まで行って最初に目につくのが人形改造コンテスト
 豊橋ミケ(以下猫) 今回の人形改造コンテストは逸品ぞろいだったにゃ。
  一番目を引くのはやはり「鳥獣戯画」。

鳥獣戯画

  金賞にゃのも納得の精密な造形だにゃ。

鳥獣戯画 ~河津掛け~ 鳥獣戯画 ~競馬~ 鳥獣戯画 ~勝負あり~ 鳥獣戯画 ~印字打ち~

  このサイズなのにびっくりする程表情豊かなんだよね。
 ささやかなドラマを感じさせるのが「Dreaming of……his sweethear」と「Dreaming of……his wife and children」。

Dreaming of……his sweetheart

Dreaming of……his wife and children

  「Dreaming of……his wife and children」は子豚がいい味出してるにゃ。
  「Dreaming of……his sweethear」は兵士の表情とカラスの対比がいい。
 「鳥獣戯画」がなければ金賞だったかもと思わせるのが「終物語」。原作小説のボックスイラストをモチーフにしていて、アニメ的ではなく写実的なアプローチで作っているけど、それでいて大きくイメージを損ねていないのはお見事!

終物語 終物語ボックスイラスト

 タミヤモデラーズギャラリーってアニメネタがかなり少ないんだよね。
  つーか無いっていった方がいいにゃ。
 去年「劇場版ガールズ&パンツァー」が公開されたから2013年2014年みたいに「ガルパン」絡みの模型があるかにゃと思ったら一つもにゃかったにゃ。
  あの劇場版の後でこれなんだから13年や14年は例外中の例外と見た方がいいかもね。
 人形改造コンテストとなるともっと少ない。ウチの知る限り「ガルパン」ネタはなかったし、去年、ジョジョ第3部の扉絵を再現したものがあった程度。
  実写映画ネタは結構よくあるんだけどにゃあ。やっぱ主催がタミヤだからかにゃあ。
  人形を改造するわけだからジャンルは問わない筈なんだよね。プロポーション的にアニメキャラはやりにくいのかな。
  それ以前に審査員のウケが悪いのかもにゃ。
  うーん、個人的にはそれはないと思うんだよね。2014年の時なんて壁の一面が「艦これ」で覆いつくされていたんだし。主催者側に拒否反応があるならそんな事はないと思うんだ。
  じゃあ何でアニメはにゃいの?
  今のところはそういう“客層”だからとしかいえないなぁ。
 人形改造コンテストでウチらが凄いって思ったのが「アントマン」。

アントマン

 よく作ったよねー。
 映画つながりで昨夏公開された映画「ジュラシック・ワールド」を題材にしたディオラマがあった。

ジュラシックワールド1

 タミヤから恐竜のプラモデルが出ているので恐竜をメインにした作品が必ず一つはあるものだけど、これの中心は新種のインドミナス・レックス。

ジュラシックワールド2

  ティラノサウルスの改造かにゃ。
  そうじゃないかとは思うけど、腕は太くて物がつかめるような手になってるし、尻尾も短い。頭も小さくなってるから、使ったとしても芯としてのみだと思う。いろいろ盛ってるから原形は埋没してもうわからないと思うな。
  逆に模型をストレートに使ったと思えるのはヴェロキラプトルだにゃ。
  映画のヴェロキラプトルと比べると口が細い気がするもんね。

ジュラシックワールド3

  他にも恐竜の模型があったにゃ。
  二、三あったと思うけど、よかったのは「奪取、脱出、危機一髪」と「Jurassic Schimmwagen」ね。

奪取、脱出、危機一髪 Jurassic Schimmwagen

  どっちも恐竜対ドイツ軍だにゃ!
  何故か現代の軍隊や乗り物ではなく第二次世界大戦時の軍隊との組み合わせが多いんだよね。
  タミヤから現代の車や飛行機が出てにゃいわけじゃにゃいのににゃあ。
  そうなんだよね。ウチらはほとんど紹介しないけど現代の車の模型も出品されている。してみるとカーモデラーは恐竜に興味が無いのか?
 「Jurassic Schimmwagen」は滝を挟んでのドイツ兵と恐竜たちの対面だったけど、今回は水を用いたディオラマが多かった。
  全てが成功していたわけではにゃいけどにゃ。
  その一例が「雨」。

雨

  地面が濡れているのはわかるんだけどにゃあ……。
  タイトルを見ても雨が降ってる最中なのか、雨降り後なのか判断できない。そもそもディオラマで雨を表現するのは非常に難しい。
  細くて透明にゃ棒で表現しても邪魔くさいだけだもんにゃ。
  水たまりを作ってそこに無数の波紋やしぶきを作れば雨が降っているとわかるんだけどね……。雨に挑んでみたのはタイトルから察せられるんだけど、成功しているとはいい難い。
 逆に水の表現が秀逸だったのが「休戦協定」。

休戦協定1

  ? どこに水があるにゃ?
  やだな、よく見てよ。井戸からたらいに水をくんでるじゃない。

休戦協定2 たらいの水面が波打っている

 流し込まれる水の勢いでたらいの水面が波打ってるんだよ。凄い細かいよね。
 水の表現とは違うかもしれないけどこのディオラマもよかった。

クルップボクサー

  確かに川があるけど……小夜ちゃんがいう程凄いとは……。
  水というよりは水の中ね。ほら、浮きとその下の魚まで作ってあるでしょ。

クルップボクサーの浮き

  あっ、本当だにゃ! 細かいにゃあ。いわれにゃいとわかんにゃかったにゃ。
  水の表現で圧巻なのは「JUNGLE CRUISE」ね。

JUNGLE CRUISE

  波のしぶきを一つ一つ作ってるにゃ!
  白くなってるのが塗装じゃないのが凄いよね。他にもしぶきを綿で表現している作品があったけど、こっちの方が水らしさが出てる。
 細かい部分が素晴らしいといえば「れんがの街」。

れんがの街

  小夜ちゃん、これ、台座には「COLD WAR」って書いてあるけど……。
  そうなんだよね……。まさかまたタイトルを取り違えたなんて事はないよねぇ……。
 端の方で呼び止められている自転車の人がいかにも困ってるって感じなのがウチは好き。

呼び止められた自転車乗り

 フィギュアがいい仕事をしてるといえばプロモデラー青木周太郎のディオラマ! この二つはつなげて一つの作品になるんだって。

青木周太郎のディオラマ1 青木周太郎のディオラマ2 青木周太郎のディオラマ3 青木周太郎のディオラマ4 青木周太郎のディオラマ5 青木周太郎のディオラマ6

  どっちの兵隊も一人一人仕草が異にゃってるのが凄いにゃあ。
  線路の上にぽつんと一人でいる兵士のわびしい雰囲気とかと会話が聞こえてきそうな馬車の老人とかもいいよね。
  和気あいあいとした雰囲気が伝わってくる「食事の時間」もいいにゃ。

食事の時間

  雰囲気といえば「カモフラージュ」も戦闘の合間って感じがよく出ていて好き。

カモフラージュ

  戦闘といえば横転した戦車運搬車をバリケード代わりにして戦う兵士達を描いた「Battle of DRAGON fort」もいいにゃ。

Battle of DRAGON fort

  これはかなり変わったシチュエーションだよね。現実の戦場じゃ珍しくはないのかもしれないけどディオラマでは珍しいと思う。斬新な構図といえば離陸の瞬間を垂直にして描いた「Catapalt Shoot!」もいい。

Catapalt Shoot!

  飛行機の背面を見せる構図のディオラマ自体珍しいにゃ。
  アイデアの勝利だね。
 飛行機つながりではオーソドックスながらF-22ラプターがかっこよかった。

F-22ラプター

 ちょっと話がそれちゃったけど、変わった構図なら何でもいいってわけじゃない。この「Let's drink early」は懲りすぎて失敗した感がある。

Lets drink early1

  樽? いや酒のケースかにゃ。その上に戦車と歩兵が乗ってるにゃ。
  元ネタがあってそれを再現した結果こうなったのかもしれないけど、模型向きの構図とは思えない。正面から見ると酒のケースがメインに見えて、戦車や歩兵は添え物のように見えちゃってる。でも歩兵や戦車もちゃんと作ってあるんだ。

Lets drink early2

  酒のケースの曲面に合わせて履帯も曲がってるにゃ。
  それだけじゃない。歩兵のフィギュアにも躍動感があるでしょ?
 これらは正面からじゃ見えない。横に回って初めて見えるんだ。これはちょっともったいないな。
 もったいないといえば「道、迷ってないよね?」。

「道、迷ってないよね?」1

  奥の方に車がいるにゃ。
  タイトルから考えると車は中央に配置するべきだよね。気づかないってことはないけど、場所と木に隠れているせいで印象が弱い。
  確かにこれだと小さにゃ滝がメインに見えるにゃ。
  せっかく地図まで作ってあるのにこれまたもったいないよ。

「道、迷ってないよね?」2

 何をメインにするかが難しいのは「ジュ・トゥ・ヴ ~お前が欲しい~」も同じ。

ジュ・トゥ・ヴ ~お前が欲しい~

 タイトルから察するとメインは砲身の上の黒猫だと思う。でも端の方だし、どうしても目は戦車本体の方に行っちゃう。戦車を下がらせて黒猫がディオラマの中央に来るようにすれば黒猫と兵士のやりとりが中心だとすぐにわかったと思うんだけど。
 凝った作りではないけどアイデアで目を引くのが「0-400m(ゼロヨン)戦車」。

0-400m(ゼロヨン)戦車

  戦車道がありにゃんだから戦車でレースしてもいいにゃ。
  特撮好きにはグッとくるのが「PANTZER FACTORY」。

PANTZER FACTORY

  あー、にゃるほど。ウルトラシリーズにゃんかの基地内の風景を思い出させるにゃあ。
  でしょでしょ。
  にゃらこれも好きだにゃ?

ラジコンオリジナルダンプ

  うん、いいね!
  ラジコンオリジナルで実在する車両じゃないけど四つのキャタピラが特撮メカっぽいもんにゃ。
  風刺のきいた逸品の紹介で幕を閉めよう。

幻の東京オリンピック

  ザハ・ハディド案の新国立競技場に旧ロゴマーク、極め付きは舛添前都知事だにゃ。
  舛添前都知事というより白髪の中曽根元総理に見える。
 タミヤといえばスケールモデルだけど、だからといってファンタスティックな作品が無いわけじゃない。スケールモデルのパーツを組み合わせて独自の世界観を生み出している作品が毎年出品されているんだ。今年は「鉄の住人」、「2020」がそうだった。

鉄の住人

2020

  「2020」の連れてるのってもしかしてハイエナ?
  確かに普通の犬とは違う感じがするけど、ハイエナとも違う気がする。オリジナル犬種かもしれないね。
 残念ながら今回はカレーやマグカップなどのお土産は買わなかったよ。
  欲しいものがにゃかったんだにゃ。
  そうなんだよ。熊本地震を受けてくまもんのミニ四駆はあったけどね。ウチらが買ってもねぇ。

がんばれ! 熊本ミニ四駆

  ホビージャパンの最新号は買おうかどうか迷ってたにゃ。
  うん、武者巫女トモエの着替えフィギュアの写真がね、気になっちゃって……って何をいわせる!
  考えてみれば、いや、考えにゃくてもプラモデルのイベントでレトルトカレーやマグカップを買って帰る方がおかしいにゃ。今回が残念というよりいつもの方がおかしいんだにゃ。
  いつもおかしいって失礼じゃない?
 あ、そういえば結局買わなかったんだけどさ、気になるキットがあったのよ。
  どんにゃ?
  35分の1の歩兵フィギュアなんだけどね。

ソビエト歩兵進撃セット

  ? 何でこれが気ににゃるにゃ? 普通の情景フィギュアセットじゃにゃい。
  よく見て。中にソ連兵の中に山崎努がいるのよ。
  は? 小夜ちゃん、何いってるにゃ。
  本当なんだから! もっとよく見てよ。

ソビエト歩兵進撃セットの山崎努

  あ、ホントだ。


テーマ : 模型・プラモデル
ジャンル : 趣味・実用

tag : タミヤモデラーズギャラリー 人形改造コンテスト フィギュア 恐竜 タミヤ ディオラマ 山崎努

20世紀の魔女狩り 「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」

 九条小夜子(以下九) いやー、いい映画だった。気が早いけど今年のベスト1かもしれないね!
 豊橋ミケ(以下猫) それって7月22日、つまり明日公開の映画だにゃ。
  ……うん。
  いつ観たのかにゃあ?
  ……し、7月15日。
  また遅れたにゃあ。
  しょーがないじゃない! ウチも早くしょうと思ってたんだけど、冷蔵庫が壊れたりとかいろいろあったのよ! ミケだって知ってるでしょ!
  はいはい、逆切れしにゃい。さて今回は「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」の話だにゃ。
  その前にどこで観たかしりたくない?
  どこでってあたしも一緒に観たにゃ。
  もー、ミケったらぁ。そういう時は「どこにゃの?」って訊かなくちゃ。そういってくれればスムーズにJCOMのおうちで試写会の話につなげられるでしょ?
  ……あ~そうだったにゃ~、ごめんごめん(棒読み)。
  実はうちらJCOMに加入してるんだよね。で、1、2年くらい前からJCOMオンデマンドで試写会として上映前の映画を抽選で配信するようになったのよ。興味がなかったわけじゃないんだけど今までは観たいと思う映画が無くてね。「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」で初めて応募してみたの。
 最初に驚いたのは応募してすぐに当選したかどうかがわかる事。
  そうそう。リモコンを押したらすぐに当選しましたって画面が出たもんにゃ。
  当選告知に関してはオンデマンドにもJCOMマガジンにも何の説明がなかったからさ、ウチはネットや雑誌の試写会と同じように後でハガキかメールかで通知が届いて、それにパスワードとかシリアルコードとかが書いてあるものと思ってたのよ。
  根拠は?
  ……今までの経験。ウチらオンデマンドとかネット配信とか利用しないからよくわからないんだけど、皆こうなの?
  それ以前にJCOM以外で試写会やってるのかにゃ?
  それに答えられないくらい無知なのよ、ウチら。
 おうちで試写会を観られるのは「トランボ」の場合、7月14~16日の間だけ。で、ウチは15日に観たんだよね。それでブログで取り上げたい、でもその前に今度はメモを取りながらもう一回観られたら……と思って、駄目で元々と思って16日にリモコンのボタンを押したら観られたのよ。
  これは意外だったにゃあ。
  観ようとしてボタンを押したウチがいうのもなんだけどこれっていいのかな?
  何が?
  だってさ、このシステムだと3日間観放題ってことだよね?
  回数制限があるようには見えにゃかったにゃ。
  それって配給会社や映画館にはいい事なのかな?
  あ、何とにゃくわかったきたにゃ。
  普通の試写会は1枚の試写状で当選者の他1名、つまり計2名まで観られる。ところがJCOMのおうちで試写会は何人でも観られる。それも3日間だけとはいえ何度もね。映画館にとっては客を取られてるのと同じじゃないの?
 金をとって第三者に観せることだってできる。そうなるともう海賊版と変わらないんじゃないの?
  配給会社は問題にゃいって思ってるからおうちで試写会に作品を提供してるんじゃにゃいの?
  まあね。でなければウチらが観られるわけはないんだし。でもいいのかな? って思っちゃうんだよ。
  本題に入るにゃ。


  冒頭、字幕で状況の説明が入る。1930年、ドイツやイタリア、日本など、世界各地でのファシズムの台頭と世界大恐慌を受け、多くのアメリカ人が共産党に入った。第二次世界大戦で米とソ連が共にナチスドイツと戦うようになると入党者の数はさらに増えた。ダルトン・トランボもその一人で、彼が共産党に入ったのは1943年だった。
 しかし、第二次世界大戦が終わって米ソ冷戦が始まると状況は変わり、共産主義者は敵視されるようになる。
 共産主義への恐怖から下院非米活動委員会が発足された。彼らは疑わしき者を議会に呼び出し審問にかけた。しかし答えはイエスかノーかの二択で、一切の弁解を許さなかった。それだけではなく仲間の密告を強要した。
 審問のついてはロバート・デ・ニーロ主演の91年の映画「真実の瞬間」って映画にその様子が描かれている。
 密告に応じなければハリウッドから追放される。それを恐れて密告した結果、今度は密告された人が密告を強要される。
  それじゃきりがにゃいにゃ。
  だからたくさんの人を巻き込む結果になったのよ。
 密告を拒んだ者はハリウッドから追放され、職を失った。最悪の場合、投獄されることもあった。
  20世紀の魔女狩りだにゃ。
  まさにその通り。冷戦下、敵への恐怖から起こった集団ヒステリーだった。ハリウッドは人目を引くから真っ先に標的にされたけど、20世紀の魔女狩りはそれだけに留まらなかった。後にはハリウッドとは関係ない一般人や軍人までが対象にされたんだ。
  小夜ちゃん、一応赤狩りって名前があるんだからそっちを使おうにゃ。
  20世紀の魔女狩りの方が実態を表していると思うんだけどなー。ともかく赤狩りを恐れてハリウッドからヨーロッパに活動の場を移した映画人も多かった。
  入浴中のトランボの姿から映画は始まるにゃ。
  おっさんの入浴シーンから始まる映画なんて後にも先にもこの「トランボ」だけだろうね。
  その手の趣味のお客さんが増えるにゃ。
  イヤなサービスシーンだな!
 ただの入浴じゃない。ダルトン・トランボは風呂に入りながら仕事をする癖があった。これだけで観客に一筋縄ではいかないキャラだって印象づけている。
  トランボの仕事はハリウッドの脚本家だにゃ。
  共産主義者の排除に動いたのは政治家だけじゃなかった。ハリウッドの映画人の中からも積極的に協力する者達がいた。それがアメリカの理想を守る映画同盟で、中心となったのはジョン・ウェイン、ハリウッドの内情や映画評を書き、絶大な影響力を誇るコラムニストのヘッダ・ホッパーだった。
 ジョン・ウェインが密告に応じたエドワード・G・ロビンソンに「つらかっただろう」と声をかけ、仕事をまわすよう手配するのに対し、 ヘッダ・ホッパーは密告だけではまだ足りない、さらなる処罰が必要だと強硬に主張して、ジョン・ウェインと険悪な雰囲気になる。
  ヘッダ・ホッパーって何でそこまでするのかにゃ?
  ヘッダ・ホッパーは元女優で、その頃の屈辱的な体験が彼女を赤狩りに走らせたと示唆するシーンがあるんだよ。
  赤狩りに便乗したんだにゃ。
  そういう事。
 本当に共産主義への危機感から赤狩りに協力したのか疑わしいのは彼女だけじゃない。ジョン・ウェインは戦意高揚映画に出ていながら従軍経験は無くて、その事をトランボに指摘され、カッとなってあわやというシーンがある。
  トランボや彼の仲間達は戦場に行ってたにゃ。
  そうなんだよね。戦場に行かなかった事の後ろめたさが彼を赤狩りに走らせたのかもしれない。
 ハリウッドの名誉のためにいっておくと皆が皆非米活動委員会に協力していたわけじゃなかった。早くから非米活動委員会に反対を表明していた映画人もいたんだ。劇中でもラジオでグレゴリー・ペックが反対運動をしていた事が報じられている。
 やがてトランボやその仲間達にも下院非米活動委員会からの召喚状が届く。密告どころかイエスかノー以外の返答を許さない質問にも答えず、逆に共産党員であるというなら証拠を見せろと迫ったトランボは議会侮辱罪で有罪判決を受ける。最初のうちは控訴すれば勝てると楽観的だったトランボ達だったけど、リベラル派だった判事が相次いで急死。勝ち目がなくなり、やむなく刑務所に入ることになる。
  ちょっと話はそれるけど、刑務所の備品係の黒人の囚人がラジオで密告の様子を聞いて「チクリ野郎はムショじゃ死体だ」って言うシーンが印象的だったにゃ。
  自分は共産主義が大嫌いでトランボにも凄んで見せたのにね。たとえ共産主義にダメージを与える行為なのに許せないって事だね。
 密告って仲間を裏切るってことなんだ。だから先にいったジョン・ウェインも「つらかったろう」って声をかけたんだ。
  黒人の台詞の裏返しだにゃ。
  この男達の言動からは裏切りに対する嫌悪が感じられる。
  男達だけじゃにゃいんじゃにゃい? 劇中に流される映画のシーンにも裏切りに関するものが目立ってたにゃ。
  エドワード・G・ロビンソンの映画を再現したシーンも裏切りに関するシーンだったね。
  一番強く主張しているのは「スパルタカス」だにゃ。
  劇中に引用されたシーンは敗れたスパルタカスを殺せと命じられた黒人剣闘士がそれを拒むシーンだった。
  エドワード・G・ロビンソンが圧力に屈して密告した事を考えるとその引用は意味深だにゃ。
  見ものなのは刑務所を出てからのトランボの巻き返し! 密告を拒んだトランボとその仲間達はハリウッドメジャーからほされてしまった。しかし、トランボはその逆境を自分の才能だけで切り開き、下院非米活動員会の圧力を無効化してしまうんだ。
 これは凄い事だよ。ペンが政治権力に勝った数少ない例、これこそ奇跡といっても過言じゃない。
  でも皆が皆トランボみたいじゃにゃかったんだよにゃ。
  そう。残念だけどね……。トランボが赤狩りに勝った男なら赤狩りに屈した男の代表として描かれたのがエドワード・G・ロビンソンだろうね。彼は大切にしていた絵画を売り払ってまでトランボの裁判を支援していたけど、仕事をほされた末にトランボの名を下院非米活動委員会に言ってしまうんだ、
 そして圧力をはねのけられず消えて行った映画人の代表として描かれているのがトランボの仲間の一人のアーレン・ハードだろうね。


 ウチらは東京都の青少年健全育成法の成立を阻止できなかった。その体験があるからトランボに過剰に肩入れしてるのではないかって気はある。
 ラスト、老境にさしかかったトランボはハリウッドから功労賞を贈られ、その式典で赤狩りの時代を恐怖に踊らされた時代だった言う。今、まさに同じ事が世界の各地で起こっている。エンディングで「共産党員はモスクワのスパイ」と書かれた垂れ幕を掲げる写真や「よい共産党員は死んだ教案党員だけ」と書かれたプラカードを持つ男の写真が流れる。ウチはこの光景にイスラム教徒は全てテロリストとか、メキシコ人は不法労働者とか言うトランプや彼の支持者が重なって見えた。
  あの時代だけに限った話じゃにゃいんだにゃ。
  アメリカだけの話でもない。同時期、日本でもレッドパージといってGHQの指示で共産党員が公務員や民間の企業から追放され、その事実がわかると再就職は難しかった。
  ほされたんだにゃ。
  レッドパージにはNHKも参加していた。
  昔からお上のいいにゃりにゃんだにゃ。
  公営放送というより国営放送って感じだよね。
 第二次世界大戦時、アメリカで生まれた二世、三世を含む日本人を強制収容所に入れたのも対象や理屈が違うだけで赤狩りやイスラム教、移民へのヘイトと同じものだろう。
 共産主義者達は日本人のように裁判無しで隔離されたりはしなかった。それをもって人類は少しは進歩したといえるかもしれない。ではイスラム教徒や移民はどうだろう?
  トランプが当選したらどうにゃるかわからにゃいもんにゃあ。
  グレゴリー・ペックのように赤狩りへの反対を表明した人はいたからね。それでも赤狩りを止められなかった。
 トランボの身に起こった事は将来、誰の身に起きても不思議ではない。今、世界はそんな方向性に向かいつつある。そんな時、敵への過剰反応の恐ろしさとそれに抗った人間の強さを描いたこの映画が作られ、公開される事には大きな意味がある。共産主義がどうのこうのなんて低い次元の話にしちゃいけないよ。
 キング・ブラザース社長を演じたジョン・グッドマンが圧力をかけにきた下院非米活動委員会の人間を追い払うシーンは痛快で、ウチがいうような理屈抜きで観ても充分面白い。正直、あの時代のハリウッドの知識があったらもっと楽しめたかもと思う。
  グレゴリー・ペックを知らない日本人、多いかもにゃ。
  エドワード・G・ロビンソンなんてウチも知らなかったよ。というかダルトン・トランボ自体この映画で知ったんだし。
 くり返すけど難解な思想映画ではない。ハリウッドの内幕ものとして観ても充分楽しめるし、一緒に観た人と話し合ってみれば意外な一面が見えてくるかもしれない。
 ただ、事実を忠実に映画化しているわけじゃない点は要注意。カーク・ダグラスもオットー・プレミンジャーもひょこっと現れたように描かれているけど実際は早い時期からトランボと接触していたんだ。
  大河ドラマと同じと思えばいいにゃ。
  う~ん、確かにその通りなんだけど一緒にしてほしくない気持ちも。
  ところで小夜ちゃん、「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」ってタイトル、おかしくにゃい?
  いわれてみればそうだねぇ。映画を観るとむしろ愛されていたような気が……。



テーマ : 映画
ジャンル : 映画

tag : トランボ ハリウッド 共産 トランプ 赤狩り

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